キミガシネ最終章前編Part42(Abルート)です。
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ヒトゴロシゲーム
Qタロウの記憶探し
手術室の奥の部屋
さあ出発、としたところでQタロウから頼みが。
先に墓地に行ってみるとします。
墓地
傷が痛むようで着くなり座り込むQタロウ。
口を開くと触れたのは、先程の偽装工作についてでした。
敵をあざむくには、まず味方から。ということで、
【選択肢】
→どういう作戦?
→みんなを騙すのか
それは興味深い。作戦内容を詳しく。
転がっている人形……?
あ! あの梅干し壁の下にある黒いコケ、あれは人形の残骸? よく見たら手足っぽい形がチラホラ。
壊れた人形の墓場とは聞いていましたけど、それらはすべて壁に埋め込まれているとばかり思い込んでいました。だって壁が肉塊っぽいから……。
なので、どこに人形が転がっているんだ? と混乱するはめに……。
これらの人形が使えるのなら、全部のヒツギに入れちゃってクリアとかできないんですかね? それはそれでヌルゲー化し過ぎな感もありますが。
さておき本筋へ。
転がっている人形に代理火葬させたのち、ケイジは上の階に行って頭部を充電。
帰ってきたらAIコーリンを使って、もうひとりのミドリを作り、ヒツギの中身を入れ替えてケイジも姿をくらます。
……というのが、Qタロウの作戦でした。
実際にかわいそうなことになりました。
しかしケイジはそんなことはお構いなしに、Qタロウの作戦を実行するにおいて「フタが開いてしまう」問題を指摘しました。
それについてもQタロウは織り込み済みらしく、持っている灯籠を使ってみるといい、と投げかけます。
墓地に灯籠なら既にやってしまっていたので結果は知ってのとおり、
ヒツギの緑化。
なぜかQタロウはこのことを知っている様子。
フタをロックする仕掛け?
ずいぶんと急に物知りではないですか。
仮にQタロウの言う「ある仕掛け」とやらでロックができたとして、問題はまだあります。
そもそもケイジたちは「5階に充電設備がある」としか知らないので、それを探す手間も考えるとハードルの高さは結構なものです。
しかしQタロウはそれすらも策を用意していました。
【選択肢】
→信じていいのかい?
→みんなに会いたいな……
情報源に触れてくれないのでそのあたりモヤモヤしてしまいますが……他に特に考えも無いですしね。
信じていいのかい? と聞くと、
ここまで自信満々なら信じるとしましょう。
これまで乗り気でなかったマイも2人のやりとりを前に諦めがついたのか、「私もやる」と意見をひるがえしました。
そ、それはフラグ……!
さて、作戦の詳細を聞くには改めてQタロウに声をかける必要があります。
が、その前に。
このタイミングでQタロウに灯籠のお願いができるようになっていました。
カウンセリングと称して、失われた記憶について話してみないかと誘ったところ、
それは確かにそう。
ケイジを茶化しながらも、Qタロウは取り組む意欲を見せました。
え? 最後?
おいやめろ……やめろ……。
これはもう絶対ハンナキーと2人きりになったタイミングで良からぬ情報を得てるやつじゃないですか。
より確実に勝てる方法なんかを聞いていて自らを犠牲に実行しようとしているような……そんなニオイがする。
敵をあざむくには、まず味方から……と言っていた「味方」にはケイジたちも含まれているのかもしれませんね。
最後にさせる気は無いですが、ひとまず灯籠チャレンジ開始です。
Qタロウが気になっている記憶は、入院していた病院でした。
一時期、野球が出来ないほどの大ケガをした時のことです。
今はもう治っており、過去の出来事など振り返らないでいたQタロウですが、どうもそれだけでは済まされないようなハッキリしない記憶になっていました。
思い出させてあげるとしましょう。
……ということで、アリス、ギン、ソウに引き続き間違い探しゲームです。
モヤがかった失われた記憶(右)に灯籠の光を当て、偽りの記憶(左)と異なる部分を探していきます。
そしてその差異をQタロウに気付かせ、本当の記憶を取り戻してもらいます。
カーテンがかかったままの部分がありました。
これは向こうの部屋から見えないようにとQタロウがあえて半分閉じていたのでした。
それというのも、その部屋にはQタロウのことも知っているくらいの野球大好きっ子な子供がいたのです。
子供にとってスポーツ選手はスーパーヒーロー。
失望させてしまうような姿を見せられるわけもありませんでした。ましてや入院している子供相手には特に。
テレビが切られていました。
テレビを点けると嫌でも目に入るニュース番組。その中には野球のニュースもあり、それが目に入ることに精神的な負担を抱えていたからでした。
チームメイトを応援することもできない自分を薄情だと認めていながらも、それでも当時は野球を観るのが死ぬほど苦しかったようです。
それこそ野球より死を考える時間の方が多かったほどに。
だいぶ病んでしまっていたんですね。Qタロウとしてもこのときのことは恥ずべき歴史となっており、口外しないよう念を押されました。
過去のこととはいえ自分の闇を話せるQタロウは強い。
偽りの記憶では野球のボールとバットの置物が飾られているところに、写真立てが置かれていました。
なんとあの置物は捨ててしまったという。
応援してくれる人からのもらい物でしたが、当時のQタロウには飾って眺めていられる余裕などあるはずもなく。
むしろ野球に関わるものすべてを目の前から消したくて仕方なかったほどです。
そのため置物を捨て、忘れたフリをしていました。
そんな自分を「今も昔も弱いまま」と見下げるQタロウ。
すかさずケイジは「弱さを認められるのは強い人間だけ」と言い返します。
ケイジさんの優しさがまぶしい……。これはもうカウンセリングと称した職務質問に見せかけた本当のカウンセリングです。ありがとうございました。
このベッド、よく見ると位置が違いますね。高さが違う?
どうやら低くしてもらったのだそう。
その理由というのが、「体がデカすぎて落っこちそうになったからだぎゃ!!」。
笑っちゃいそうな理由ですが当人からしたら笑い事ではない大真面目な問題。
落ちて脚のケガが悪化したら選手生命に関わるかもしれません。ベッドから落ちて引退しました、なんて孤児院の子たちに聞かせるわけにはいかない、と真剣に語ります。
笑えるような、でも笑っちゃいけないような反応に困るニュースになっちゃいますしね。
実際にはそんなこともなく、無事に退院できたことでしょう。
……と思っていたのですが、Qタロウからの反応は「そのハズ」と曖昧なものでした。
そのあたりの記憶もハッキリしていなさそうです。
なんと車椅子に乗っていました。
片足ギプスで松葉杖を使っているイメージでしたが、足のケガは思いのほか大きかったようです。
治療にも結構な時間を要し、それは2軍の選手がプロ野球に復帰するには深刻なほどの期間でした。
なるほど、それで病んでしまったんですね。無理もない。
よく見ると顔に包帯を巻いていました。
足だけでも結構なケガなのに顔まで……。想像以上の重傷ですね。一体何があったのか……。
しかしこれには本人が一番驚いていました。Qタロウ自身、ケガは足だけだと思っていたようです。
意外な事実に戸惑いつつも、必死に記憶を呼び起こすQタロウ。
そしてある事実を思い出します。
ケガをした箇所、それは「眼」だったということ。視力をほとんど失っていました。
しかし今現在のQタロウに視力に関する問題はまったくありません。はっきりと視えています。
治療か手術が上手くいった可能性もありますが、だとするとその記憶が無い意味とは一体。
見覚えのある髪型が……。
Qタロウによく思い出してもらったところ、これまで看護師の女性だと思い込んでいた人物はミドリだったことが判明します。
それはもう胸の内を明かすほどの間柄でした。
少しずつ記憶を訂正していった結果、遂にQタロウは本当の記憶を取り戻します。
Qタロウは選手生命に関わる大ケガをしました。
練習中のケガならいざ知らず、それとは関係のない所での不注意な事故です。
動けない体で毎日悩み続けました。
そこへやって来たのが、あの看護師でした。
自分の価値を見失い、「死んじまおうかな……」とこぼしてしまうほどに追い詰められていたQタロウ。
そんな彼に看護師が一筋の光を突きつけました。
アスナロの誓い──同意書に名前を記入すれば、どんな願い事でもひとつだけ叶えてくれるという魔法のような話。
まるで子供騙しな内容にQタロウが信じるわけもなく、「バカな夢物語」と吐き捨てました。
アリスやギンとは違い、Qタロウは現実的ですから説き伏せるのは難しいでしょう。
しかしそれすらも織り込み済みだった看護師は、自らした話を建前だと明かします。
あくまでウワサだと前置いたうえで、実態は非合法な医療の実験台にされるだけとも……と、ほのめかしました。
それでも死ぬくらいならやってみる価値はあるとでも言いたいのでしょう。看護師は遠回しに勧めるような口ぶりで話すと、1枚だけ手元にあると言ったそれを見せつけるように棚に置いていきました。
再び「バカな夢物語」とこぼすQタロウでしたが、そのわずかな光に心を突き動かされたのでしょう。
夢を追うのが自分の人生だと、沈みきった考えを改めることとなりました。
今の健康体Qタロウがあるのはアスナロの誓いのおかげなんですね。
まっとうな手段で手に入れたわけではない眼と脚。
スポーツマンでありながらフェア精神なんて持ち合わせていなかった自分の行為をQタロウはひどく悔いました。
この流れで作戦実行は非常に気が進みませんが……それはそれ、これはこれということで……。
最終章前編Part42(Abルート)はここまで
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