キミガシネ第二章前編Part6です。
第二章前編Part5はこちら↓
信頼売買ゲーム〜1日目・朝〜
ソウの捜索
ロビー>荒れた廊下
これみよがしに見覚えのある帽子が落ちている!
おもむろにQタロウが右の通路と奥の通路を指し示します。そこにはアトラクションがありました。
……いやそれより突然現れるQタロウが気になって仕方ないw
モニタールームではまったくいる気配がありませんでしたし、帽子やアトラクションに今気付いた感じからして、すでに荒れた廊下にいたというわけでもなさそう。
ずーっと一言も発せずサラたちの後ろをついていたなら怖いんですけどもw
サラたちは、もしかしてソウがアトラクションに行っているのではと考えます。
2人1組でないと入れないはずですが……今のソウとペアを組んでくれる人なんているんでしょうか?
そもそもソウって信頼売買ゲームの説明をまったく聞いていませんよね。懇切丁寧に教えてくれる下僕のような人でもいないと知りようがないのでは……。
とにもかくにも誰かが行ってみるしかない、ってことで、
【選択肢】
→私が行きます
→皆さんは他を捜して下さい
うん、知ってた。
プレイヤーに拒否権など無い。
そうと決まれば、まずはどのアトラクションに行くのか選ばなくてはいけません。そして誰を連れて行くのか、も。
右の通路と奥の通路としか言わなかったので2つだけかと思いきや、ここには3つのアトラクションがありました。
- ウデズモウゲーム
- タメウチゲーム
- メモリーダンスゲーム
ちなみに、選べる相棒はゲームごとに3人の指定があり、すべてに推しを連れ回すことは不可能となっています。ぐぬぬ。
まずは簡単そうなのからやってみよー!
ウデズモウゲーム
参加人数:2人
報酬クリアチップ:★★
難易度:ふつう
パワーが溜まった時にタイミングよく筋力ボタンを押して相手の腕を倒すゲーム。3人の人形を倒したらゲームクリア。
選べる相棒:ケイジ、Qタロウ、アリス
ケイジ《難易度:かんたん》
ケイジを操作時、刑事の鋭い洞察力でボタンを押す。タイミングが見極めやすくなる。
Qタロウ《難易度:ふつう》
Qタロウを操作時、抜群のパワーで攻撃が成功した時に2倍腕を倒せる。
マイメダル10枚の交換条件あり。
アリス《難易度:ふつう》
アリスを操作時、鉄の檻の様な堅守な守りで防御時のボタン連打回数を減らす。
腕力ゲージにある黄色(パワー)が左右に高速で増減するので、赤いゾーンに来たときに筋力ボタンを押してピタッと止めると相手の腕を倒せます。
失敗した時やトドメの時には筋力ボタンが拳ボタンに変わるので、そうなったら連打。連打回数が足らないと腕を押し戻されます。
この連打ボタン、何気に左右に動いて押しづらくさせるという巧妙な罠があるので注意! (気付かずに思考停止で1箇所連打していた人談)
味方のアイコンをタッチすることでアドバイスを聞けたりする……とありましたが、腕相撲中のケイジさん「強そう」とか「さっさと終わらせて休憩しようか」とか感想しか言わないw
サラが怪力すぎる件。
もしサラで負けた場合は相棒に交代します。その相棒使用時にそれぞれの能力が発揮されます。
試しに負けてみたら、
ケイジさんの腕、たくましい……。
倒す方向が逆だったのでアレ? と思ったら、ケイジさん左利きなんですね!
こんな細かいことを仕込んでいるあたり、何かの伏線かな、とすぐ考えてしまう推理脳。
それはさておき、ケイジさんを使うとゲージの増減速度がゆ〜っくりになります。そのためかなり余裕を持ってクリアできます。
ウデズモウゲームがどうしても苦手な方は、サラでさっさと負けてケイジを使うのをオススメします。楽勝ですよ!
ケイジver
ヒェッ……。
ケイジさんの死に様は心をえぐられる……。
Qタロウver
アリスver
みんなを死なせる罪悪感がハンパない。
誰ひとり腕相撲に負けそうなメンツじゃないだけに、なおさら私が手を下した感が際立つ……。
私の幻影濃度が上がるぞおおおおお。
腕相撲に負けただけで死ぬ人生、つらい。
報酬のクリアチップをケイジと分けっこします。
てっきりクリアチップの表記数はプレイヤーがもらえる分の数かと思いきや、2人分の表記でした。
まぁこれで2個ももらえたら10個集めるのなんて楽勝ですしねw
アトラクションを終えたものの、ソウの姿は見当たらず。
サラとケイジが話し合っていると、慌てた様子のレコが駆けつけてきました。
な、なんだってー!
ソウ(?)の寝室
サラたちが急いで駆けつけると、
し、死んでる……! (BGMスタート)
……なんてことはなく、ケイジが確認したところ息はしています。が、タンコブができるほどガッツリと殴られていました。
まるで前と同じ状況です。
真っ先に目に留まったのが、ベッドのうえに置かれているもの。調べてみると、まさに持って振り回すには手ごろな大きさのゴツゴツした木材でした。
もしかしてこれが凶器……?!
ソウの頭には木くずが付いていますし、その可能性は高そうです。
しかし、木材で殴っただけでそんなに木くずって付きますかね? たまにおがくずまみれの木材とかあるにはありますけども。
木材……木くず…………ピコーン! わかったぞ! 犯人はカンナ(鉋)、君だ! (迷推理)
そうこう詮索しているとソウが意識を取り戻しました。
うめき声を上げながら起き上がるソウに、何があったのかとカンナが問います。
「ここはどこなんだ……いつの間にこんな所に……」
まるで人が変わったような反応を見せるソウ。
記憶喪失? 多重人格? それとも演技?
あんな表情をされると本当に困っているように見えてしまい、簡単に騙されそうな自分がいる。
ところで、ちょっと話が逸れてしまいますが、その被っている帽子は一体……?
倒れているときは被っていなかったですし、近くに落ちてもいませんでした。
もちろんサラが持っているからなんですが……え、プレイヤーの知らないところでこっそり返していたりする? よりによってこのタイミングで?w
安西先生……!! 整合性が欲しいです……。
そんなことをひとり考えている一方で、レコがソウを厳しく問いただしていました。
か弱い被害者ぶったところで、いまさら心配する人なんていないと切り捨て、企んでいることを吐かせようとします。
勢いあまって胸倉でも掴んだのか、暴力はよくないとケイジが止めに入ります。
「急にひどいよ……」とぼやくソウ。
【選択肢】
→誰に殴られましたか?
→モニターを壊しましたね?
→今までどこにいたんですか?
今のソウの感じだと何を聞いても明確な答えは得られそうにないので、1番答えられそうな今までどこにいたのかを尋ねてみました。
ソウは記憶を辿りながら、ぽつりぽつりとつぶやきます。
たまらずレコがブチ切れます。
周りもあ然とするなか、ソウはレコの発した「メインゲーム」という言葉に反応しました。
──まるで、メインゲームはまだ始まっていないかのように。
見たところ、このソウはまだパスワードを解けていない頃のソウですね。
このことから、ナオに殴られた衝撃で今まで別の人格が出ていたという線は薄くなりました。
なぜならソウは、ナオに殴られるまでにはパスワードの解除に成功しているからです。
予選投票時の「chidoin」発言。
だとすると、パスワードを解除したことすら覚えていないこのソウは一体どこから来たのか?
自力でパスワードの解除をしただけでもそれなりに印象に残る出来事ですし、肝心のパスワードがchidoinともなれば結構な衝撃を受けているはずです。
だからこそサラには秘密にしていたんですし。
にも関わらず、そこだけごっそり忘れている。
本当にたまたまその部分だけ抜け落ちた可能性も無くはないですが……あまり現実的ではありません。
どちらかといえば、ナオに殴られた頃の自分を演じていると考えた方がしっくりきます。
周りが戸惑うなか、ケイジは至って冷静にメインゲームなんてとっくに終わったことを告げます。
それに驚愕したソウは、今1番言ってはいけない言葉を口にしてしまいました。
──ソウさんは……
ソウは……何を言ってるんだ……?
まるで他人事のように尋ねるソウに、サラの中で何かが弾け飛びました。
誰も答えない空気を察そうともせず、ただただソウは自分の欲求のままに犠牲者を探し出そうとします。
「それとも……カイさんが……?」
やめろ
やめてくれ
やめろ
やめろ
やめろ!!
やめろ!!!
やめろ!!!!
!ホラー注意!
サラの脳内に再びあの幻影が……。
交渉
ロビー
倒れこそしなかったものの、少しばかり具合の優れないサラをケイジが気遣って声をかけます。
ロビーに戻ってきてもレコの怒りは収まらずにいました。
Qタロウがソウのことを半信半疑でいると、レコが噛み付くように言いくるめます。
レコにとって今のソウは、立場が悪いから何も覚えていないフリをしているだけにしか見えないのです。
どちらにせよ、あの様子ではろくに話が聞けません。ソウの扱いに手をこまねく一同。
そこへ率先して見張りを名乗り出たのは……
カンナでした。
みんなよりは警戒されないだろうという判断の元のようです。
確かに探りを入れるにはベストな立ち位置ですが、問題は全うできるかどうか。
ミイラ取りがミイラになりそうなんですよね〜。不安すぎる……!
やはりレコだけは反対の姿勢を示すものの、思った以上に強い子かもしれない、とケイジはカンナの意志を認めます。
しかしそれと同時に釘を打っておくのも忘れません。
「利用されないでね」と前置きしたうえで、
経験者は語るみたいな言い方ですね。
もしかすると暗に自分自身のことを言っていたりもするんでしょうか?
例えばケイジが人を撃った話。悪意が募った果てに撃ち殺してしまったのかもしれません。
だからこそ誰よりも悪意を持った大人の怖さを知っている……とか。
ひとまずソウについてはカンナに一任することで折り合いがついたので、サラたちはこれからのことに頭を切り替えます。
信頼売買ゲームの期間は3日もあり、急いでアトラクションをする必要はありません。急いだ結果、ケガをしてしまったのでは意味が無いですしね。
そのため、一旦ここは与えられたメダルの扱い方などを各々で話し合うことになりました。
交渉時間
〜交渉〜 説明
デス・アトラクションを終えると、ロビーにいる誰かを選び話しかけることで、メダルの交換などの交渉をすることができます。
メダルを集めるもよし、交流を深めるもよし……です。
行動が、彼らの運命を左右することがあるかもしれません。
とのことです。
誰か1人としか交渉できないというのが、バリバリ周回マラソン前提仕様でつらみざわ。
二章をコンプしようとすると、本当に骨が折れそう……。
とりあえずメインはケイジさんで進めていきます。
【選択肢】
→少し内容を聞く
ノエルが言うにはメダルを多く集めたほうがいいとのことですが、それは裏を返せば少ないと何があるか分からないということ。
それを危惧してケイジはメダルの交換を持ちかけてきたようです。
しかしなぜ自分と? とサラは浮かんだ疑問をそのまま口にします。
ドキッ
しかし堅守なサラにとって、これはまったく響かないのであった。
【選択肢】
→話し合う
今回のメダル交換はあくまで実験的な意味を持つものだとケイジは言います。
なにせ誘拐犯はルールだけは割と守る方です。……ダミールールという例外はあったとはいえ。
そこから考えるに、メダルは集めた方が良いのはおそらく正解で、一定数のメダルを得られない者にはペナルティが待ち受けているかもしれないのです。
【選択肢】
→なぜ私を交換の相手に?
→断ったらどうしますか?
→20枚じゃないとダメですか?
なぜ私を交換の相手に選んだのか、もう一度詳しく理由を聞かねばなりませんね。
ケイジさんの駆け引き力つよ。
まじめな理由を聞きたかったサラとしては上手いことはぐらかされてしまいました。
しかしながらケイジは、このゲームが「信頼売買ゲーム」という名前であることを踏まえたうえで、信頼するならサラがいいと告げます。
【選択肢】
→ケイジさんを信頼してます
→隠し事を教えてくれたら信頼します
→信頼してません
私はケイジさんを信頼すると決めたので!
ケイジはお礼を言いつつも、最初はあんなに疑いの目だったのに、と軽くからかってきました。
まぁ……最初は仕方ないですよ。雰囲気が怪しいんですものw おまけにジョーがやたらと警戒していたのでストーカーの線も疑っていましたしね。
なんやかんや言いつつも、最終的な判断はサラに委ねると言ってくれるケイジ。おまわりさんは無理強いをしない。
【選択肢】
→20枚交換を行う
→取引を断る
交換交換!
これで1回目の交渉は終わりです。
交渉を終えたサラは、ふとナオのことを思い出し、様子を見に行くことにしました。
ナオの覚悟
ロビー>モニタールーム
相槌を打つAIミシマと一方的に語りかけるナオ。
その光景は、サラたちが去ったときと何ひとつ変わっていませんでした。
サラの声も届かないナオを見て、ある考えが過ぎります。
【選択肢】
→私も同じ状況だったら……
→ナオさんはもう戻れないかも……
とてもじゃないけどナオが戻ってこられる気がしない……。ずっとモニターに張り付いていそう。
サラは、どう見ても本物のミシマがしゃべっているようにしか見えないソレを見て、あんなのは卑怯だ、と心の中で怒りをあらわにしました。
死んだ者がそこにいて、優しく微笑み、話を聞いてくれる。まるで夢そのもの。
あんな物を見せられてデスゲームなんて現実に戻って来られるのだろうか、とナオの身を案じます。
それでもサラはナオを止めることができません。現実に連れ戻す役目を負いたくなかったのです。
サラは胸の内で、ごめんなさい、とつぶやき、部屋を後にすることにしました。
最後にもう一度だけモニターに目を向けると、相槌ばかりだったAIミシマがナオに言葉をかけているところでした。
AIミシマにとってサラたちの記憶はありません。
それでも、過酷な状況下にありながらナオには年齢や付き合いの長さなんて関係のない、助け合える素敵な友達ができたと理解しています。
それはナオの話を聞いていて、十二分に伝わってきたことでした。
どこか安堵の色を浮かべながら、「お友達は大切にしてくださいね」と告げるAIミシマ。
ナオは小さく頷くと、AIミシマの言葉に背中を押されたのか、今抱いている気持ちをつらつらと述べ始めます。
今までの自分は助けてもらってばかりだったこと。
だから今度は、自分がレコやサラやみんなの役に立ちたいこと。
そのためには……
ここから去らなくてはいけないこと。
ナオの決意をAIミシマは優しく受け止め、送り出します。
「いつでもここへいらしてください。私はここにいますから」
本来ならナオを励ましていたであろうその優しさは、今のナオにとっては苦しみでしかありませんでした。
なぜなら──
それはナオの覚悟です。
作り物の師を仰ぎ、その場は満たされたとしてもその先はありません。生きている友達を助けたいのならば、残された道は前を向くことだけ。
半端な覚悟では出来ないからこその決別です。
予想外の反応が返ってきたことに驚いたのか、AIミシマはしばし沈黙してしまいました。
それからすべてを察すると、ナオの成長ぶりを噛みしめながら最後の言葉を送ります。
「本当に強くなりましたね。私はあなたという教え子を持ったことを誇りに思います」
それはミシマからナオへ贈る最大限の賛辞でした。
「……さようなら、ナオさん」
その言葉を残して、モニターの映像は途絶えてしまいました。
「ずっとそばで見守っていて欲しかったです……」
一瞬で無機質な姿へと変わり果てたモニターに寄りかかりながら、ナオはただただ涙に暮れました。
しかしこの涙は前へ進むための涙です。
ナオは全てを受け入れて、現実に向き合おうとしています。
サラにとってそんなナオの姿は、どれほど強い人に映ったことか。
その強さに少しでも近づくために、やるべきことをやろう。そう心に誓い、サラはモニタールームを後にしました。
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第二章前編Part6はここまで
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