キミガシネ最終章前編Part25(Abルート)です。
最終章前編Part24(Abルート)はこちら↓
ヒトゴロシゲーム
失われた記憶
充電器のある部屋
引き続きこの部屋を調べいく中で、目に留まったのはクルマダの右手側にある金庫。
よく見るとIDカードを当てる場所があったので試しに当ててみたところ、それはいとも簡単に開きました。
中にあったのは1枚の写真。
見てみると……
レコの写真?!
なんでこんなところに……とかなんとか思う前に、とにかくレコさんオシャレさんで美人さん。
雰囲気がだいぶ大人っぽいですね。
実際に会っていたレコはどう頑張っても高校生くらいにしか見えませんでしたが、こちらの写真なら23歳の歳相応に見えます。
驚くサラの横では、それ以上に驚くアリスの姿がありました。
【選択肢】
→見覚えは無いんですか?
→なぜこんな所に……?
写真に見覚えが無いかアリスに聞いたところ、それ自体には無いようでしたが、写っている場所には見覚えがある、と返ってきました。
レコがよくバンドメンバーと行っていたカフェのようです。
撮影者は一体……?
湧き上がる疑問に頭を悩ませていると、部屋が暗くて見辛かったのか、ギンが明かりを点けようと灯籠のスイッチをオンにしました。
すると、
急に雄叫びをあげるアリス。
灯籠の明かりの影響でしょうか。
アリスの中で、ある記憶が呼び起こされます。
激しい怒りと共にアリスは誰かに詰め寄っていました。
その原因とも言えるのが、傍らに置いてある茶色のカバン。
これはアリスのものではなく、相手のもの。
相手が席を立っている間に、勝手にカバンを開けてしまっていました。
本来ならば怒られるべきはアリスの方ですが、それが逆転するに足る理由がカバンの中にはありました。
何枚ものレコの写真。加えて、デスゲーム計画や参加者名簿が綴られた資料。
レコに危害が加わりそうな怪しげな内容ばかりです。アリスが激昂するのも必然でした。
「レコに何をする気なんだ……!!」
声を荒らげるアリスとは対照的に、カバンの持ち主は至って冷静さを崩しません。
まったく慌てる素振りなどなく、資料を見てしまったアリスの処遇についてブツブツとつぶやきます。
そんな悠長な態度に、遂にアリスは痺れを切らし──次の瞬間。
ドサリ、と響く鈍い音。
2人は2階のテラス席から落下していました。
痛みを抱えながらアリスが目を開けると、そこには……
見るに耐えない相手の姿が。
さきほどまで言い合っていたカバンの持ち主とはミドリのことだったようです。
おそらくアリスが掴みかかった際、その勢い余って2人は落下。
多少の痛みで済んだアリスと違ってミドリは……立っていた場所が悪かったとしか言えない結果になってしまいました。
不幸な事故です。
アリスが目の前の惨状に愕然としていると、
ギャッ!! ミテル!
さすがのミドリもこうなることは誤算だったようで、珍しく苛立ちを覚えたのでしょう。
アリスに攻撃的な言葉を発します。
「キミは許さない」
当のアリスは惨状のショックが強過ぎるのか言葉を失ったまま。
ミドリはそんなことはお構いなしに続けます。
「ボクの名前は……ヒヨリソウ」
どうせ……忘れちゃうんだけどね……、と愉快そうに付け加えます。
忘れさせるつもりでいながら、あえて名前を告げる意図……それは本人にしか分かりません。
ミドリは重体には不釣り合いなほどの不気味な高笑いを響かせました。
記憶を取り戻したことでアリスはある確信を得ます。
後頭部から左眼にかけて柵で貫通されているにも関わらず、苦しむ素振りも無ければ不気味なまでに平然としていました。
つまり、あのときのミドリは人形だったのです。
であれば、そもそもの殺人事件など存在しうるはずがなく……。
しかし不思議なことに、すべてを捻じ曲げられアリスは殺人犯として仕立て上げられました。
それが意味することは、警察も検察もすべてアスナロと繋がっているということに他なりません。
その事実に気付いたアリスは憤ります。
なにせ殺人犯として捕まったことは、自分だけに留まらず周りにも不幸をもたらしてしまったから。
アリスにとって、なによりそれが一番許せないことでした。
どうやら灯籠の光を直視すると頭が痛むようです。
記憶を無理矢理呼び起こすみたいな、そんなパワーが灯籠に秘められているんでしょうか。
【選択肢】
→これが失われた記憶……?
→今は無理をしちゃダメです
今は無理をするでない。
灯籠パワーで結構しんどそうだったので、ゆっくりさせてあげましょう。
いい情報も得られましたしね。
アリスがヒヨリソウを殺した自覚がありながら、デスゲームでソウを見ても曖昧な態度だった謎も解けました。
「ヒヨリソウという名前の人物を殺した自覚」以外の記憶を消されていたからなんですね。
逆に考えるとミドリはなぜその記憶だけ残したのか気になりますが……相当な怒りを買ってしまったようなので、何かしらの悪意はありそうです。
にしても、あの最後のタイミングで名乗るような間柄で会っていた2人の理由ってなんなのでしょう。
アリスは名前も知らないミドリと会っていたことになりますよね。
そしてそんな人のカバンを勝手に漁って勝手にキレて怒鳴りつけていた……。こう言うとかなり非常識な人みたいですがw
ミドリからすると、何らかの理由で参加者であるアリスと会っていたのでしょうが、それも少し疑問が残るところ。
アリスは資料をすべて読んだうえで「レコに何をする気なんだ」と、レコの心配しかしませんでした。
もし参加者名簿に自分の名前もあったなら、もう少し違ったニュアンスの言い方になるはず。
つまり、あの時点では参加者名簿にアリスの名前は無かったのではないか? と予想されます。
そこから考えられるのは、実はアリスもイレギュラーだったのではないかということ。
ただ、早く死ぬよう仕向けられた完全イレギュラーのカイ、クギエ、ナオとは少し立場が違う印象を受けます。
ミドリの怒りを買ったがために参加者としてねじ込まれてしまった元イレギュラーみたいな感じでしょうか。
なんにせよ、そうなるとミドリは当初、参加者でもないアリスと会っていたことになり、余計に会う理由が謎めくばかり……。
う〜む、アリスにはもっと記憶を思い出してもらいたいですね。
そうだ、灯籠を点けよう(無慈悲)。
さて、思いもよらぬ衝撃事実の発覚で脱線してしまいましたが、探索再開です。
この部屋で気になるところは、あとはもう右端にたたずむ扉だけ。
特に施錠もされておらず、簡単に開きました。
どこに続いているのかと思えば……
教室
教室に繋がっていた!
左端の窓と窓の間にぽっかりと空間ができていますが、あそこから出てきたようです。
構造に驚くばかりですが、それよりも渦中の人物がルンルンで横に揺れながら呑気にいるではありませんか。
怒りに燃えるアリスは早速ミドリを問い詰めました。
そうは言っても、死ぬ人の態度じゃなかったんだよなぁ……。
なによりも血が出ていなかったことは大きな要素です。
人形として死にました、という意味を誤解させるために、わざと主語とか抜いてボカシた表現をしているように見えます。
一方アリスは、自分が殺したと思っていた相手は人形である確信を持っているので、目の前のミドリは死者を騙る人間だと読んでいました。
ちょっとややこしいのでまとめると、
■ミドリの主張■
過去のミドリは人間。今のミドリは人形。
■アリスの主張■
過去のミドリは人形。今のミドリは人間。
■私の考え■
どっちも人形じゃね?
【ヒツギ管理システム】の過去の記録により、ヒツギの中に人間が1人いたのは明白です。
それでもって、
このランマルの特別な情報により、人間はダミーズの中にいると考えられます。
そうなると目の前のミドリが人間である可能性なんて微塵も無いんですよね。
ただ、ランマルの特別な情報は現時点ではサラとランマルの2人でしか共有していませんから、アリスがあの考えに行き着くのも当然の流れではあります。
人間説を追うアリスに、ミドリは強烈な一言をお見舞いしました。
ダミーズほどの精巧な人形がある手前、人間を証明するには殺す……とまではいかずとも、流血を要するような手段を使わざるを得ないのも事実でしょう。
さすがにアリスも返答に窮します。
ここはサラでフォローだ!
【選択肢】
→行っちゃダメです!
→やっちゃって下さい!
「やっちゃって下さい!」
アリスには無責任なくらいがちょうどいいかな、って。
ミドリとしては歯向かってくる展開を期待していたのか、案外冷静なアリスの対応に肩透かしを食らったような反応を見せました。
それというのも、
いつもより目が怖いぞ……!
と言っている暇もなく。
ギャー!!
勢いよく向かってきた拳は、大きな音と共に壁に突き刺さりました。
回収がめんどくさそうだけど楽しそう。
なかなかふざけたことをしてくるミドリですが、壁に突き刺さるくらいなので威力は相当なもの。
当たったらひとたまりもないでしょう。
さきほどの挑発にアリスが乗っていたらコレをお見舞いするつもりだったんですね。
危ない危ない。冷静で良かったなアリス! (すっとぼけ)
腕だけ改造している可能性もあるので、人形の証拠とするには弱いです。
ただ私は元々ミドリ人形派なので、それについてはさして疑いはありません。
一方でアリスは、すっかりぐうの音も出なくなっていました。
ミドリは突き刺さった手を回収すると、アリスへと向き直ります。
あの過去の事件に触れました。
やはりあの出来事はミドリにとっても予想外だったようです。
わりと本気で怒らせてしまうほどに……。
その怒る理由というのが、
……というもの。
本来、ミドリは自らデスゲームの参加者になる予定だったみたいですね。
しかしアリスによってそれは不可能に。
ミドリはよほどデスゲームへの参加を楽しみにしていたのでしょう。
それだけに楽しみを奪ったアリスのことをいまだ許してはいませんでした。
加えて、一方的に責め立てるのは見当違いだと反論します。
なん……だと……。
みんなにも使ってみると良い、とだけ残すとミドリはこの場から立ち去って行きました。
嵐が過ぎ去った後のように緊張から解放されるサラたち。
アリスはさきほどのミドリとのやりとりを思い返し、怒りがありながらも不思議と冷静でいた自分に気が付きました。
しょげるなアリス……らしくないぞ……。
しかし悲しいことに自虐のつもりの発言も、ただの事実でしかない現実。
アリスは一度、ハンナキーの機械でレコの辛い記憶を消していますから、本来あるべき怒りが抑えられているのは当然なんですよね。
おかげで挑発に乗らずに済み命拾いしたのかもしれませんが、それを素直に「良かった」と言っていいのかは甚だ疑問が残るところです。
アリス、強く生きて。
【選択肢】
→いいだろう
→みんな一緒が良い
やだー! みんな一緒が良いー! (駄々っ子)
キレられました。
サラはともかく、少なくとも私はヒナコを信用してはいないので「そのとおりです」としか返せませんw
そんな私とヒナコのバチバチ関係を取り持つかのごとく、先に折れたサラによって険悪ムードは回避。
結局、みんなバラバラで探索することになりました。
そうと決まれば、ギンくんを追っかけねば下の階に行く方法を探さねば。
最終章前編Part25(Abルート)はここまで
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