選ばれし者1章をクリアすると、
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の中に、「黒の栞」というコンテンツが解放されました。
選ばれし者1章の裏ストーリー的なものが見られます。
黒の栞 1章
ジョーイとベズがまだ生きていた頃のお話。
度胸試しに行く数分前? くらいの時間軸です。
町医者のところにでも行っていたらしいセイルは、母親の薬をもらってきた帰りに2人に出くわしました。
ベズの口ぶりからすると、長年抱えている持病とかではなさそうですね。ここ最近で体調を崩してそれを引きずっている感じでしょうか。
しかし最後に見たノーマからは病人感がまるで感じ取れなかったような……。普通に元気そうに見えました。
動けるタイプの病人だったのか、あるいは謎を秘めたまま姿を消すような人なので病気とは違ったワケアリ体調不良だったのかもしれませんね。
実際のところはさておき、そんなセイル親子を気遣って新鮮なミルクをくれるベズ。お礼にミルク粥を作ったらおすそ分けをすると言うセイル。そんなセイルの人の良さに思わず笑ってしまうジョーイ。
なんだこの優しい世界。
本編でセイルは「町の人たちはあたたかい」と表現していましたから、この町はみんなこんな感じなのでしょうね。
……今となっては、上辺だけの優しい人たちしかいない怖い町にしか見えませんが。
いざというときに誰も信用してくれない町なんて逃げて正解、と言っていたピルロの意見はそのとおりかもしれません。
さて、人が良いのも結構ですが、そんなセイルに足りないものというと……ずばり男らしさ。
それを鍛えるために度胸試しに誘われたのでした。
当の本人はというと、よく分かっていないのに二つ返事で引き受ける軽さ。
それには「運命と共に歩め」というモットーみたいなものを持っているからでした。いわば「ここで会ったのも何かの縁」というやつですね。
今日はきっとそういう日、と受け入れて生きていくのがセイルなりの流儀みたいです。
話もまとまり、度胸試しの前に一度家に帰ります。
おそらくこれ以降が本編へと繋がるのでしょう。
場面は変わり、
優しい世界終了のお知らせ。
次は友人たちの死を目の当たりにしたところから始まります。
あのとき3人以外の人はいませんでしたが、色を失った世界(白黒描写)になるとともに謎男が出現しました。
ノーマを探しているらしく居場所を聞いてきたあたり、少なくともこの謎男が攫ったわけではなさそうです。
謎男いわく、今の状況はセイル自身の運命が導いたものなのだとか。
運命の果てで待っている、と言い残して消えていきました。
謎すぎてもはや詮索する気にもならないので謎男については置いておくとして。
それよりも気になるのはセイル。
いつもより口調が荒々しいような? ほかにも「お前はなんだ」とも。
今まで「お前」呼びをしていたことありましたっけ。
憎んでいる相手に対してなら分からなくもないですが、上記の発言は謎男が現れて開口一番に「まだ完全には〜」と言った直後に放たれたものです。
つまりまだ敵か味方かも不明な段階(見た目と口調が悪者っぽいとはいえ)。
そんな初対面に「お前」呼びをするほどセイルくんはオラついた子ではない……!
参考までに例を持ち出すと、
オルステラの”選ばれし者”との初対面(正確には2回目)時には、「君」呼び。
ピルロとの初対面時には、「あなた」呼び。
でした。やはり丁寧な子。
となると表セイルの中に粗暴な裏セイルが存在しているとしか考えられません。二重人格?
謎男も目覚め云々と言っていますしね。
謎男が消え、世界が色を取り戻す(白黒描写が終わる)といつものセイルに戻りますが、何事もなかったかのように友人たちの心配の続きをし始めます。
つまり、あの場には本当に謎男が現れていて裏セイルが対話したけれども、その部分は表セイルの記憶として残らないので認識はできない(=本編)、といったところでしょうか。
なのでもし裏セイルが5分間出ていたとしたら、表セイル的には5分前と5分後が直接繋がっている感じに見えるのかもしれませんね。
こんな不安定な状態の息子を残してどこへ行ったのママン……。
黒の栞 1章 終
わりと本編に関わる内容なのに、切り離されてオマケみたいな扱いをされているのはなぜなのでしょうか……。
物語の写記というのは一度見たストーリーを読み直せるところなのですが、「黒の栞」は読み直すも何もここからでしか読めません。
次に進むためのトリガーになっているわけでもないので、読むも読まないも完全に自由。
となれば読まない人がいてもおかしくないですよね。
一応「黒の栞」にも「メインストーリー」との文字表記があるので重要さはあるはずですが、やはり拭いきれないオマケ感。
個人的には本編に組み込んでおいたほうが良かった内容に感じたので、今の仕様には疑問でもあり残念でもあります。
「黒の栞」を見た人と見ていない人とでメインストーリーの見方が変わりそう。
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