キミガシネ第二章前編Part3です。
第二章前編Part2はこちら↓
似て非なるもの
探索
荒れた廊下
ガレキがあちこちに散らばった廊下には、Qタロウがひとり探索に打ち込んでいました。
サラに気付くと安堵した様子を見せます。
気にするなと言うほうが無神経に当たると分かっていながらも、その上でQタロウはサラに言葉を送ります。
【選択肢】
→ありがとうございます
→ホエミーを許さない
下の選択肢、鉄の意志感が凄まじい。
「ホエミー絶許」と言うと、Qタロウも心の底から賛同してくれました。
ジョーの仇を取りたいのはもちろん、カイの遺志を無駄にはしない、と力強く語ります。
決選投票後の反応もそうでしたが、Qタロウはずいぶんとカイのことを気に病んでいますね。死に際のカイの言葉に心を打たれたんでしょうか。
そのためか、何かしらの手がかりを見つけるべく積極的に探索に取り組んでいます。
ギンくんの捨て台詞……!
Qタロウの呼び方をゴリラで固定している時点で、何を言っても笑ってしまう。
憩いの場
なんと美しき和風庭園。
探索もせず優雅に腰掛けるアリスに話しかけようとすると、
直前でレコが離脱してしまいます。
めっちゃ避けられてますね、アリス。
そうとは知らず、当のアリスはやってきたサラに中庭があることの奇妙さを問います。
【選択肢】
→外につながってるのでは?
→日光に当たりたいですね
光源ふくめて作り物な気しかしませんが……ひとまずは日光に当た(る気分に浸)りたいところでしょう!
アリスはどうせニセモノだと鼻で笑い、それでも息苦しさを解消したいなら出ればいいと嘲笑います。
出ればいいって……これ庭に出られるんですかね? はめ殺しの窓に見えますけども。
もし出られるとしたら、ニセモノだとしても多少の気晴らしにはなるかもしれませんね。あからさまに無機質な部屋にいるよりは。
そうこう考えていると、なにやら話があるらしいケイジがアリスを誘い出します。
が、用があるなら1人の時に来い、とあっさり断られてしまいます。
この2人となるとおそらくソウの話ですし、近くに人がいる状態では話したくなかったんでしょうね。
モニタールーム
たくさんのモニターを前に、まるで監視室だとレコが毒づきます。
既にいたカンナはサラに気が付くと大きく目を逸らしました。
サラ自身も、利用されていただけだとしてもソウと手を組んでいた事実に変わりないカンナと、今は冷静に話せる気がしないと拒絶します。
ふと、かすかに聞こえるホワイトノイズ。どうやらモニターのどれかが点いているようです。
音を辿り、該当するモニターを探し当てると……
そのモニターにミシマらしき人物の映像が!
真っ先に反応したのはナオで、一目散にモニターに駆け寄り映像に話しかけます。
録画でもなく、まるで目の前に居るかのようにしっかりと相手の眼を見て会話をするモニター上のミシマ。
驚愕するナオをよそに、ミシマはナオ以外の者に向けて「初めまして」と挨拶をしました。
【選択肢】
→本物のミシマ先生ですか?
→私達を覚えていますか?
→これは映像付きの通話では……?
無難に本物かどうかを尋ねてみました。
すると頭に疑問符を浮かべたミシマは少し考え込み、何か閃いた様子で口を開きます。
「……思い出しました。私はミシマカズミのAIプログラム、人工知能です」
なんとミシマ本人の記憶や感情をコピーした複製品でした。
ちーたんかな?
これはダンガンロンパが好きな人なら絶対にアルターエゴを思い出し案件。
周りが驚くなか、ケイジはモニターの裏にミシマの顔写真が貼ってあることを目ざとく見つけました。
AIが事実だとすれば、ここにあるすべてのモニターそれぞれに誰かしらのAIが搭載されているのではないか、と推測するケイジ。
さすがおまわりさんは落ち着いている。
AIミシマは、別に存在する本物のミシマについて「不思議な感覚」だと語り、自分と会って話してみたいと胸を膨らませます。
しかし本物のミシマはもう……。
ギンに事実を告げられ耳を疑うAIミシマ。
一連の流れを見てナオは、まるで本物がここにいるみたいだと涙します。
全員がAIミシマに注目しているなか、サラはひとり別の考えを巡らせていました。
──ミシマ先生のAIがあるのなら。
死んだはずの人間のAIがあるのなら。
ジョーもいるんじゃないか?
気付くとサラは一心不乱にモニターの裏をチェックしていました。
──ない。
ない、ない、ない。
なんだ……? 私の写真が貼ってあるモニターがあるのに……
ジョーの写真は、どこにもない。
同じくモニターの裏を探していたカンナも、姉の写真が見当たらず嘆いていました。
この2人の反応は対照的ですね。
「会いたいよ……」とただ悲しむカンナはまともですが、「なぜナオさんだけが……」と心の中で呟くサラには病みを感じます。
「なぜミシマ先生だけが……」ならまだ分かるんですけども。完全にナオだけずるいという嫉妬心が垣間見えて怖い。
ところで、モニターが用意されている人物たちの関連性ってなんでしょう。わざわざAIが用意してあるからには、適当に人選したというわけでも無さそうですし。
一応まとめてみました。
生存 | モニター | 死亡 | モニター |
---|---|---|---|
サラ | あり | ミシマ | あり |
ケイジ | ? | ジョー | なし |
カンナ | ? | カンナ姉 | なし |
Qタロウ | ? | カイ | ? |
ソウ | ? | レコ | ? | ナオ | ? | ギン | ? | アリス | ? |
モニターが9台、現在の生存者が9人。ということで生存者分あるのかなとも思いましたが、ミシマがいる時点で違います。
逆に考えれば、ミシマがいる時点でモニターの無い生存者が必ず1人は居るということになります。カイのモニターがあれば2人。
その1人か2人ってもしかして誘拐犯側の人間だったりしませんかね? だからモニターが無い。
生存者のモニターのみにしてしまうと自分だけ無いことが怪しまれてしまうので、死んだ者を混ぜて錯乱させようとしている、とか。
細かいことが気になるのが僕の悪い癖。
そんなことを考えていると、
羽入かな?
モニターがジャックされてしまいました。
モニターの女は泣きながら怒り、心当たりのある人物の名前を喚きます。
その名前はサラたちには馴染みがありませんが、聞き返すよりも早く当事者の声がモニタールームに響きました。
スカートを履く系の1人称「オレ」さん。
オレっ子か男の娘といったところか(そこ)。
どうやらこの階はノエルが担当するようです。
ケイジがホエミーの所在を尋ねると、「やっぱ女がいいッスか?」と的外れな言葉を残し、モニターに映る女をルーム内へと呼び出します。
【速報】ノエル、男の娘だった【判明】
焦らすことなく至ってナチュラルに判明させる作者の高等テクニックが眩しい。
さて、ノエルに呼ばれたモニターの女が瞬間移動のごとく目の前に現れました。
微笑みのホエミー、整えるのトト・ノエルに続いて半泣きのハンナキー。
次はくるみ割り人形のフスキーとかどうですか(妙案)。
今のところノエルがダントツで好きです。
ビジュアルが好みなのと、口元パネルで表情を変えるところが結構ツボ。めっちゃゲスそうですけれども。
ここで、騒ぎを聞いてQタロウとアリスが駆けつけてきました。
ちょうど全員が揃ったことで、ノエルが3階のルール説明をし始めます。
何かと思えば、メインゲームでお互いを疑いあって超ギスギスだろうから次のメインゲームまでに仲直りができるように、と考えた催しが行われるようです。
ビックリするくらい余計なお世話ですね!
怖い顔でノエルを睨みつけるサラ。
視線に気付いたノエルがからかうような口調で様子を尋ねると、サラは「黙れ……」と一蹴します。
「……お前の身に着けている……それは……!!」
【選択肢】
→ジョーのヘアピンじゃないか
→ミシマ先生のネクタイじゃないか
→カイさんのエプロンじゃないか
あっ。
言われてみれば、ネクタイだけはあんまり覚えがないですが、ヘアピンとエプロンはまさにあの2人のそれ。
なるほど、それで着せ替え人形なんですね。ということは、もしかして着ているものすべて死者から剥奪したもの?
とりあえずジョーのヘアピンを返せー!
「タヅナジョー……あの底抜けに明るいお人好しバカの……無念がね」
やっぱり剥いで得た服をフル装備しているみたいです。
いい趣味してんな……。
ノエルは一息つくと「……テメーらにオレを責める資格がある?」と反論してきました。
え……100%あるのでは……?
むしろ責める資格が無い理由を探すほうが困難なんですけど……あまりに堂々とした物言いにちょっと戸惑ってしまいました。
しかしサラは何も言い返せず。
死に至る原因に直接的に関わっているだけに負い目を感じてしまっているんでしょうか。それこそ敵の思う壺だぞー!
話を切り上げたノエルは、とにかくモニターの向こう側に来るよう誘導します。
キャラは良いのにな、キャラは。
ところでモニターの向こう側ってさらっと言っていましたけど、画面を見る限りどこがどう繋がっているのか……部屋の構造が謎い。
第二章前編Part3はここまで
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