キミガシネ第二章前編Part9です。
第二章前編Part8はこちら↓
信頼売買ゲーム〜1日目・夜〜
怪しい自動販売機
ロビー
ロビーに戻ってくると、レコがアイコンタクトでサラを呼んでいました。
レコに言われるがまま後を着いていくと……
長い階段
確かに妙な場所です。
最も怪しいのが階段の先にある自動販売機。
商品は何も入ってなく、値段も書かれていません。しかし電源は点いており、お札を入れる場所は塞がれていますが小銭は入るようです。
もしかするとメダルを投入するのではないかと閃いたレコが、実際にメダルを入れて試してみるかどうかを問いかけてきます。
【選択肢】
→私が入れてみます
→レコさん入れてください
→やめましょう
メダルにしろ何にしろ、青字で書かれているとおり、おそらく200枚必要ってことですよね。
私まだケイジさんと20枚しか交換してないの……。手は貸せそうにないや……。
というか、200枚あったとしてもこんな意味の分からない怪しいものに使いたくなくない?w
やめましょうぜ、レコさん。罠かもしれないし、関わるだけ損です。
しかしレコは、他の人が興味本位で入れる前になんとかしたいと考えており、「結局誰かが調べる必要がある」と男気を発揮して勢いそのままにメダルを1枚投入してしまいました。
静まり返る場。
しばらく待ってみても何も起きません。
ここで2人はようやく自動販売機の上の数字に着目します。200枚必要なのだろうと気付くと、
自分以外のメダル200枚の難易度を考えたら、よっぽど美味いジュースでも割に合わなくない?w
そもそも自動販売機で「自分のメダルは使えない」という判定はどうやるんでしょう。顔認証システムでもあるんですかね?
投入する瞬間だけ別人でいいなら、みんなで協力すればなんとかいけそうではありますが。
しかしそれ以前の問題として、そもそもこれって何が出るんでしょう? 左手かな? (よみがえるトラウマ)
青字ということは景品の一種? だとすれば協力したところでお一人様限定だったらどうす……ハッ!
これ地上脱出券か?!
入手手段も必要メダル数も伏せられたまま、先着1名の目玉景品としか言われてなかった、あの……!
ともなれば協力はし合えないでしょう。
サラたちは得体の知れない自動販売機を気にしつつも、200枚のハードルの高さゆえに誰も手を付けられないと踏んでスルーすることにしました。
立ち去る前に、サラは返却口から取り出したメダルをレコに返します。
てっきり自動販売機に呑まれて終わりかと思いきや、ちゃんと返却してくれるんですね。
最後の投入から一定時間内に続けて投入しないとリセットされる仕組みとかでしょうか。
そうだとすると199枚目を投入したときに、うっかり最後の1枚を自動販売機の下に落としてしまい、モタモタしているうちにジャララ〜って返却されたら悲惨だなw
そして返却口からあふれ出たメダルたちは、非情にも長い階段を転げ落ちていく……。
さて妄想もそこそこに、自由行動タイムとなったので他の部屋の探索に向かいます。
探索
憩いの場
相変わらずひとり優雅に黄昏れているアリスの姿がありました。
手錠も足かせも鉄球も行動するのに邪魔でストレスだと愚痴るアリス。
両腕を自由にしているせいで忘れていましたけど、鉄球に繋がれたままでしたねw それは確かに探索する気が起きなくても仕方ないのかもしれない。
【選択肢】
→似合ってます
→引きちぎりましょう
「似合ってます」
(喜ばなかった) ←原文ママ
ちなみに、引きちぎれるかどうかは既に試し済で「無駄だった」と無駄にカッコつけて言っていました。
モニタールーム
レコがひとり探索していました。
隠された場所とやらを探しているんでしょうか?
医務室
?!
( ゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) ……?!
おわかりいただけただろうか。
どうせまた幻影を見ているんだと自分に言い聞かせるサラ。
◆幻影が20濃くなった。
幻影だと割り切っていても濃度は上がってしまうんですね。
よみがえる絶望。
サラは昂ぶる気持ちを必死で抑え込み、なんとか平静を保ちます。
──いつまで苦しめばいい……? 私はこんなことを……いつまで……。
戸棚に近付いても幻影は消えません。むしろ、ハッキリとその姿を確認できます。
あまりに明瞭なソレに違和感を抱いたサラは、戸棚の扉を勢いよく開け放ちました。
そこにあるのは紛れもないジョーの姿。
しかし反応はまったくありません。
自分の目がおかしくなったのかと疑うサラの耳に、咎める声が響きました。
声の主はハンナキーでした。
勝手に探られるのは至って不都合なようで、いつになく強めに忠告してきます。
【選択肢】
→これはなんだ?
→探索は自由のハズだ
探索は自由だー!
正論をかざされ口ごもったハンナキーは、意外にもあっさりと諦めて正直に話し出します。
ジョーの姿をしたアレは……人形だということを。
1階の青い部屋で見つけたカンナそっくりの人形とサラそっくりの人形。あれと同じだと言います。
【選択肢】
→何の為にあるんだ?
→本当に人形なのか?
→誰が作った?
作った人も気になりますが、どうせ答えてもらえないだろうことが読めるので、何の為にあるのかを問いただしてみます。
ハンナキーは言葉少なに「私達の組織の実験のひとつ」とだけ答えました。それ以上は答えられない、と口を閉ざしてしまいます。
見れば見るほど、今にも動き出しそうなほど精巧に作られた人形。
──まるで……本当にジョーがそこにいるような……。
そんなサラの気持ちを汲んだのか、ハンナキーは善意を履き違えたような突拍子も無いことを口にします。
「……お気に召したなら……お貸ししましょうか……?」
ふざけているとしか思えないその発言に、サラは怒気混じりで拒絶しました。
しかしハンナキーは至って真面目な様子で、言葉を続けます。
この人形が作られた目的のひとつは心の救済にある、と。
会えなくなってしまった大切な人……語りかけてもいいし、そばに置くだけでもいい……そう説明します。
救済というより依存ですね。
あくまで人形は人形であり、自分には必要ないとサラは突っぱねます。
しかし隠せない動揺を見抜いたハンナキーは、躊躇なくサラの痛いところを突いてきます。
「あなたには後悔がある。やろうと思えばジョーくんと手を組み、2人で脱出できた。それを捨てて、あなたはジョーくんを殺した。それを悔やんでいます」
ジョーと向かい合うこと、それだけがサラの救われる道なのだと説きます。
それでも否定するサラに、ハンナキーは特別だと前置いたうえで、人形に更に親近感を覚える素晴らしい機能とやらを紹介しようとします。
もしや……人形にAIを載せて疑似的人間化でもするつもり……?
そんなことを勘繰っていると……
こ、この声は……まさか……!?
キャー! ケイジサーン!!
イケメンすぎるけどタイミング良すぎる気もする!
ケイジはハンナキーのことを悪人ではないけどふつうでもないと言い表します。
そうそれ! まさに私が抱いていたハンナキーに対する見解そのもの。言い得て妙ですよ、ケイジさん!
ケイジに諭されたことでハンナキーは我に返ったのか、いつものしょんぼりとした顔つきに戻ると出過ぎたマネをしたと謝りました。
そして最後にひとつだけ、と付け加えます。
医務室には心の傷を治す治療器具があるため、幻影が精神を破壊するほど色濃くなる前に来るように、と。
それだけ言い残すと、ジョーの人形を戸棚に戻し医務室から去って行きました。
ほう、高くなった幻影濃度をハンナキーがリセットor減少でもしてくれるみたいですね。運悪く幻影濃度を上げまくってしまった人用でしょうか。
私は今回のジョー人形で初めて20濃くなりましたけど、初期の20と合わせて既に40。1回あたりの上昇値が思いのほか高いので、迂闊にやっていたら結構あっという間に上がりそうです。
濃度MAXになると精神崩壊ENDがありそうですね。これまた追々やってみます。
サラを心配してケイジが声をかけます。
【選択肢】
→大丈夫です
→疲れました
「大丈夫です」と答えると、無言のまま一瞬青ざめるケイジ。
ここの青ざめる理由がいまいちよくわからないんですよね。強がって本音を言わない(言ってくれない)サラに対して気落ちしているってことでしょうか。
選択肢に対する反応なのであまり深い意味は無いはずですが、地味〜に気になるところ。
そんなケイジの誘導もあって、2人はそのまま医務室の椅子に腰掛けます。
ケイジは少し言い淀みながら口を開きました。
ドキッ
【選択肢】
→親友でした
→わかりません
→ただの知り合いです
ただの知り合いはさすがにかわいそう……。
親友だと伝えます。
「……あいつほど、バカで……お人好しで……気の良いヤツは……他にいません」
そう答えるサラに対してケイジは、好きとか恋とか関係無く大切な人だったんだよ、と優しく諭しました。
「大切な人」というワードが耳に残ったサラは、ふと思い出します。ケイジにも大切な人がいたことを。
メインゲームを生き残ったら教えてくれる約束でしたね。そのことを言及すると、「……いたよ」とやけにあっさりと認めました。
ケイジは小学生の頃の話を語りだします。
母子家庭だったため裕福ではなかったケイジ。
そのため友達と遊ぶ時も母親のママチャリを借りていました。
しかしある日、そのママチャリのブレーキが壊れていたため、ケイジは止まれずに転倒。その拍子に自転車は川に落ちてしまいました。
友達に笑われた恥ずかしさと、親の大事な自転車を失った悔しさでどうしようもなく涙があふれ……そこへ現れたのが町のおまわりさんでした。
そのおまわりさんは川に飛び込み、すくいあげた自転車をわざわざ交番で長いこと時間をかけて修理してくれたのです。
その人こそがケイジの言う大切な人。
警察官を目指したキッカケであり、今でも忘れない大切な記憶となっているようです。
【選択肢】
→ありがとうございます
→警察なら再会できたんですか?
ちゃんと約束を守ってくれたことに感謝の意を!
ケイジのことを初めて知った気がすると伝えるサラに対して、当の本人は「あれ? そう?」といつもの余裕を浮かべながらすっとぼけてみせました。
確かに、言葉を交わす回数のわりに全然素性が読めない……というより読まさないよう振る舞う相手です。謎さでいったら、ソウ、カイに匹敵するかもしれません。
今回の話ですら、約束を取り付けてやっと聞き出せたことですからね。おまわりさんのガードは堅い。
話は終わり、サラが落ち着きを取り戻したのを確認するとケイジは「いつでも頼っていいよ」と言い残して医務室を後にしました。
さて、サラも調子が戻ったので探索を再開します。
第二章前編Part9はここまで
第ニ章前編Part10はこちら↓