キミガシネ第二章前編Part15です。
第二章前編Part14はこちら↓
信頼売買ゲーム〜2日目・夜〜
地に落ちた信用
ロビー
ロビーにひとり、たたずむレコ。
憩いの場の庭といい、窓から見える景色といい、外自体も偽物で作り上げているほどなので、一筋縄では脱出できないでしょうね。
憩いの場
ここではナオがゆったりと過ごしていました。
【選択肢】
→景品と交換
→使ってない
→集めていない
えーとですね、現時点で交換したメダルの数はというと……20枚!
振り返ってみれば、最初の交渉でケイジさんと交換して以降、誰とも交換していなかったw
ケイジさんメインで進めていくつもりが最初の交渉以降は出てきませんし、半端に交換するよりはと方向性を雑談回収にシフトしたためにこんなことに。
景品と交換するシステムそのものが頭からすっぽ抜けていたくらいに他人事でしたわ……。
一応「集めていない」ってことになりますかね。
ギンも同じことをしていた、とナオは少し驚いた様子を見せました。
ギンくんはイイコだからね! ギャンブルはダメよ、と教えられたことをちゃんと守っているからね!
ナオは少しだけ持っているメダルで、デスゲームについての情報を買おうかどうしようかと頭を悩ませているようです。
医務室
珍しくギンが医務室にいました。
ケガをしている様子はないので、単に休憩でもしに来たんでしょうか? 南国風の映像に癒やされに来たとか。
心配してくれるギンくんがかわいい。
……ダメだ、ギンくんを前にするとかわいいしか言えなくなる病を発病してしまう。かわいい。
サラが「……大丈夫だ」と返すと、気を遣ったのか戸惑いがちに頷き、それ以上食い下がることはありませんでした。
長い階段
Qタロウの次はアリスが来訪していました。
頭のカラフルさとは裏腹に地味〜な場所が好きな模様。
薄暗い場所が好きなのは同意できるとしても、果たして謎の自販機と謎のスイッチと謎の扉に囲まれた長い階段が居心地良いのかどうかは甚だ疑問である。
モニタールーム
モニタールームに来るなり、突然焦った様子のQタロウが現れました。
事情を聞くよりも先に、
2人は物々しい雰囲気でロビーへと歩いて行きました。
ケイジとQタロウの組み合わせというと……ガレキの部屋、3人だけの秘密兵器。そしてQタロウの焦り具合。
もしや……パソコン無くした?
ロビー
しょぼくれたQタロウと詰め寄るケイジ。
真横にレコがいるんですが大丈夫でしょうか。
2人はもめていました。……というより、ケイジが一方的に質問攻めをし、Qタロウはただただ沈黙するばかり。
サラが声をかけるも、Qタロウは相変わらずだんまりを決め込んでおり、代わりにケイジが答えます。
な、ななななんだってー?!
ほら……フラグ立てるから……。
ようやくQタロウは重々しく口を開き、サラに一言ぽつりと謝りました。
そんなことより理由が知りたいサラはQタロウを問い詰めます。
いったい誰に取られたというのか。
おい(ブチギレ)。
充電の有無とか理由にならない。ガレキの部屋での出来事は口外無用とケイジさんが言ったのを覚えていないのか?
パソコンの所持をペラペラと話していること自体あるまじき行為だというのに、渡してしまうとか言語道断にもほどがある。
こんな些細な約束すら守れないヤツ、私は二度と信用しない。
すぅー……はぁー(深呼吸)
ちょっとばかし怒りゲージがリミットブレイクしてしまいました。
寝室に置いていたのを盗まれたとかならともかく、まさか自ら渡しているだなんて予想の斜め上すぎますよ……。
しかもQタロウといえば、前回の交渉でモリモリ好感度が上がったばかりなだけに本当に裏切られた気分です。
本筋に戻りましょう。
Qタロウの告白を受けて、ケイジは真っ先にソウが裏で手を引いていることを察しました。カンナを使い、Qタロウと何か取引をさせたのだと。
そんなことが見抜けないほどQタロウもバカではないはず。つまり、事情を知っていながらそれでも取引に応じたのです。
さぞかしQタロウにとって好条件の取引だったんでしょう。
ケイジと、パソコンを預けてくれたサラの信用を失ってでもしたいほどに。そしてなにより、あれほど固執していたカイの遺志を他人に引き渡してもいいと思えるほどに。
問い詰めても、再び口を閉ざしたQタロウは何も答えません。
このままでは埒が明かないと判断したケイジは詰問を取り止めます。
そしてサラへと向き直ると、カンナを捜すと告げました。もちろんサラは同行を名乗り出ます。
せめてもの罪滅ぼしのつもりでしょうか。
どちらにも良い顔をしようとするこういう半端な態度が一番いまいましい。
ケイジは去り際にQタロウへ言葉を残します。
「……Qタロウ、あんたが何を吹き込まれたかしらないが……」
本っっっ当に残念ですよ。
さ、行きましょうケイジさん!
一応レコに話しかけてみましたけど、最初に話しかけたときと同じことしか話さないので、おそらく一連のやり取りは聞かれていない模様。
うそだろ……あの距離で……。
荒れた廊下
お待ちかねと言わんばかりです。
カンナは怯えた顔をして突っ立っていました。
「こっちに来て話さないかい?」とケイジが優しく声をかけます。
カンナが口を開きかけたそのとき、
「話すことなんて、何もないよね」
こういうちょっとしたジョークのやりとり好き。大人な返しが出来るケイジさん……やはりポイント高し。
そんななか、カンナは怯えたまま。
ピリッとした雰囲気が場を支配します。
ケイジが口火を切ると、ソウはその如何いかんをカンナへと尋ねます。
カンナも大概だな……。
信用しかけていたからこそ、ソウの見張りも任せたのに……このザマとは。
立て続けに2人にも裏切られたとあって、あまり寛容的にもなれません。
所詮デスゲームで集められた者同士なんて、いつ何がキッカケで裏切られるか分かったものじゃないってことでしょうか。
会って数日しか経っていませんし、無理もないですけども。
【選択肢】
→どうせロックは解除できませんよ
→それを使ってどうするつもりですか
→あなたの物は私の物だ
状況的にジャイアン思考は置いといて。
ロックを解除できないと高をくくって足元をすくわれるのは嫌なので……目的でも聞いておきましょうか。
ソウは、カイが守ろうとした真実を知ろうとしています。そしてそれは、サラたちにとって都合の悪い真実に違いないと信じて疑いません。
ゆえに、サラたちはパソコンの中身を知られることを恐れている──ソウの目にはそのように映っており、ようやくその隠し事を暴ける時が来たと笑みを浮かべてみせました。
なかなかの思い込みの強さ。いっそパソコンを見てもらったほうが早い気がします。ただ、1人で見させると悪用されかねないかが心配ですが……。
疑っているならガッカリするよ、とケイジが告げますが、それでソウが引き下がるわけもなく。
ならじっくり確認してみるよ、と当然ながら返す気など微塵も見せません。
こういう人に限ってキーアイテムを見つけるのが世の理。
ソウはパソコンを自分に引き渡すようカンナに指示しました。
ソウの手に渡ればそれこそ取り戻すのは難しいでしょう。なんとか阻止しようとサラは必死で呼びかけます。
迷いがあるのか戸惑っている様子を見せるカンナ。
そのうち重々しく口を開いたかと思うと、ソウと交わしたという約束を引き合いに出しました。
アレ?
ソウは笑顔で答え、カンナに差し出しました。
あのスマートフォンを。
カンナの姉が最期に持っていた物。
「何か残されてるといいね……」なんて、急にしおらしい態度を見せるソウ。
カンナはスマホとパソコンを交換してしまいました。
そして、手にしたスマホを食い入るように見つめます。
カンナは大粒の涙で頬を濡らしました。
しかしそれは、絶望によるものなんかではなく……救いによるもの。
カンナの言葉は、書き換えられたメッセージの最後にある「大好きだよ、カンナ」に応えたものでした。
やはりあのメッセージはソウが書き換えたのでしょうか?
ソウは無言で成り行きを見届けると、パソコンを手にサラたちへと向き直りました。
「……キミ達と話すことはもう無いよ」と笑顔を覗かせて立ち去ろうとします。
もちろん、それを良しとしないケイジは引き止めます。ソウには無くてもこちらにはありますから。
煩わしそうに溜め息をつくソウ。
ケイジはいがみ合うのはよそうと持ちかけます。首輪で繋がれた者同士、同じ境遇にいるのだから、と。
あ、首輪。
もはやその存在をすっかり忘れていた……。
ソウの首元を見たことがない、とケイジは指摘します。
気が変わったと言うソウは、急に取引を持ちかけてきました。その内容とは、
ケイジのメダルを50枚渡せばパソコンを返す
というもの。
一瞬にして青ざめるケイジ。
ひとりひとりに聞いて回ったのか、ケイジがほとんど自分のメダルを残したままなことをソウは見抜いていました。
そのため、持ってないなんてウソは通用しない、と釘を差します。
メダルとパソコンの取引……。
【選択肢】
→チャンスです、ケイジさん!
→ダメです、ケイジさん!
ダメです! ソウの提案に乗るなんてそれこそ思うツボ。
大体、ソウに個人情報を提供するとか怖すぎる。それならパソコンを見てもらったほうが、誤解も解けてマシなはず……。
そもそもソウに新パスワードが解けるとも思えませんし、時間は稼げるでしょう。その間に何か打開策を講じるとかいろいろ出来ます。
個人情報を危惧したサラは、ケイジに取引をしないよう呼びかけます。
「ああ……そんなことが怖いんですか?」
ソウへ50枚ではなく……サラへ50枚?
これだとソウは何も手元に残らなくないですか?
メリットしか無いように感じる取引ですが、ケイジは青ざめたまま一言も発しません。
そこにソウが追い打ちをかけます。
「信頼できるサラさんになら……メダル50枚渡すなんて余裕ですよね」
あー……なるほど。サラとケイジの関係をぶち壊しに来ているのか。汚い、さすがソウ、汚い。
なおもケイジは黙り続けます。
【選択肢】
→もらっても、すぐ返しますよ!
→なぜ迷うんですか?
→さっさとください
「さっさとください」はヒドすぎw
相手がソウでなくとも、個人情報分のメダルを渡すとなると躊躇してしまうのは仕方のないことです。
個人情報というのがどの程度のものかにもよりますが、他人に確かめさせるチャレンジャーなんていないでしょうし。
少なくとも、そっくりな人形を作り上げているくらいの連中ですから、それはもう事細かに調べ尽くされていると考えたほうが無難です。
なのでケイジさんが抵抗する気持ちは痛いほど分かるのです、が……!
とりあえず、ここはサラにメダルを一旦預けてパソコンも回収というソウ涙目展開にしてやりませんか! ケイジさん!
もらっても絶対にすぐ返しますよ! 秒で!
……しかしケイジは黙ったまま。
2人のやり取りを目の当たりにしたソウは、滑稽だと言わんばかりに高笑いしました。
ぬけぬけと……。
やはりというか、こうなることを見越していたんでしょうね。でないと、ソウにとってデメリットしか無い取引条件を自ら持ちかけるわけがありません。
となると、なぜソウは勝算があったのかという疑問が湧いてきますが……。
ソウはケイジの過去を知っている?
過去とまではいかずとも、一番信頼していそうなサラ相手でも絶対に言えない秘密を抱いているのだろうことくらいは掴んでいそうな……。
もし博打だったなら素直に脱帽します。
ソウはお詫びだと言って、首元を隠しているマフラーをずらして見せました。
妙にセクシーさを感じる。
確かにその首には、サラたちと同じ首輪がはめられていました。ケイジも確認し、確かに同じ首輪であることを認めます。
個人的には首輪より、ここでネックレスの存在を明かしたことに何か意味を感じて気になりますね〜。拡大してみると鍵っぽい形に見えなくもないような。
ソウは満足そうに取引の終了を告げると、カンナと共にこの場を去って行きます。
取引に応じられず、首輪の確認も取れた今、サラたちにソウを引き止める術は、気力は……残っていませんでした。
取り残された形になるサラとケイジ。
──ケイジさんは……動かなかった……。私に……メダルを渡さなかった……!
その事実だけがサラの心の中に疑心となってぐるぐると渦巻きます。
【選択肢】
→気にしてないです
→私を信用していないんですね
人それぞれ抱えているものは違いますからね。一概にすぐ返すならOKとはいかないものです。
パソコンの取引自体、ケイジ1人に押し付けてしまう形になったのも良くありません。特にカイと関わりが深いサラの方がデメリット無しというのは、いただけない……。
ケイジを責めるのはお門違いでしょう。
むしろケイジを気遣って、全然気にしていませんよ? くらいのテンションで選んだつもりが、実際にサラが発したのは「気にして……ないです……」。
めっちゃ気にしてるタイプの「気にしてない」w サラとプレイヤーの間で気持ちに大きな差異が……!
アトラクションを進めないと……そう言って話を逸らすとケイジが引き止めにかかります。が、それよりも早くサラは逃げるようにその場を後にしました。
──気にしてない。ケイジさんにも色んな考えがあるハズだ。……ショックを受ける必要なんて、ない。
強く……ならなきゃ。
自分の寝室
疲れからか、サラは気付いたら眠ってしまっていました。
まくらが濡れている。
え、そんなに泣くほどショックだったとは……。
でもサラちゃん。信用と秘密を明かすことはイコールにはならない。それだけ分かってあげて欲しい……。
──寝てる間に……こんな。涙って……枯れないんだな……。
【選択肢】
→ジョーの時、あんなに泣いたのに……
→アトラクションを進めなきゃ
これみよがしに幻影濃度が上がりそうな選択肢さんがいらっしゃる。回避、回避ー!
アトラクションを進めないとね。
まだ夜のアトラクションをしていないのに急に寝室で寝ているからビックリしたくらいには、アトラクションに義務感を抱いていたりします。
不思議なもので、人間とは泣いて寝てしまえばいくらかは忘れられる生き物。
サラも少しの間とはいえ休めることができたことで、立ち上がる元気がわいてきました。
自身に活を入れ、アトラクションに向かいます。
と、その前に。
医務室
医務室も、住めば都。案外悪くない、とすっかり腰を落ち着けている様子のギン。
サラの些細な変化に鋭いんでしょうか。
パソコンのイベント前後で、ほかのみんなはセリフが変わっていないのに、ギンだけセリフが変わっていました。
沁みる……ギンくんの優しさが心に沁み渡る……!
第二章前編Part15はここまで
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