キミガシネ最終章前編Part44(Abルート)です。
最終章前編Part43(Abルート)はこちら↓
ヒトゴロシゲーム
偽物との対峙
5Fエレベーター前
悲しいですが横たわったクルマダに為す術もないので、エレベーター前に戻ってきました。
とりあえず頭部の充電ミッションはクリアできています。
誰にも見つからずに……のミッションは、正直アウ……いや、ギリセーフかな! 目撃者があの状態ですし。
とにもかくにも、これ以上ややこしいことにならないようササッと下の階に降りてしまいましょう。
……と思ったその時。
\ピンポンパンポーン/
『あー……あー……聞こえるかなー……』
こ、これは……!
『IDカードを……教室へ持ってきて欲しい。必ずサラちゃん1人で来て欲しい……頼んだよー……』
/ピンポンパンポーン\
まさしくサラたちが聞いた、自称ケイジからの放送でした。
ご本人はこんなところで聞いていたんですね。
ミッション中とはいえ、自分を騙る者が現れたとなると放っておくわけにもいきません。
ましてやサラを名指しで誘き出していますし、放送室なら今5Fにいるケイジが一番近いです。
確認するしかあるまいよ……!
教室
放送室に行って現行犯逮捕するのかと思ったら教室にしか来れませんでした。どうして……。
しかし誰もいない。
かと思った矢先、
「本当に……生きてたんだな」
この声は……!
ヤッパリネ!
【選択肢】
→すこぶる良いよ
→キミがさっきの放送を?
「すこぶる良いよ(ニッコリ)」と火花のひとつでも散らそうかと思いましたが、クルマダのことがあった直後で言うのもはばかられるので素直に放送の件を問い詰めます。
犯人はお前だー!
あっさり認めた。
良い機能には違いないですが、いったい何の目的で内蔵されたんですかねソレ。ボイスチェンジャーを十二分に活かしているのなんてコナンくんしか見たことないぞ。
そんなことはいいとして。
どうやらあの放送は、サラではなくケイジ本人を誘き出すためのものだったようです。
確かに、無視しようと思えばできるサラたちより、確実に偽物だと分かっている本人のほうが効きますね。
実際に作戦は成功しています。
単にケイジの生存を確認するためだけにこんなことをするはずもなく、ランマルには別の意図がありました。
な、なぜそれを?!
まったく話が見えません。
疑問に思っているとランマルが明かしてくれました。全部トランシーバーで筒抜けだったことを。
あー!
【選択肢】
→事故だ
→殺してない
現場を直接見たわけでもないのに決めつけ良くない。
絶対に殺してない、絶対にだ!
しかし無言のランマルの態度を見る限り、ケイジの主張は届いてはいなさそうなことが伝わってきます。
信じてたのに裏切られたと言わんばかりに一方的にガッカリされた挙句、一転して疑いの目で見てかかってきました。
【選択肢】
→意味がわからない
→急にどうした?
そこまで飛躍しているー?!
もう意味がわからないよ。
ランマルはサラが同意書を書いてしまったことを話しました。
これにはさすがのケイジも驚愕します。
誰かの願いでここへ連れて来られて、誰かのために追い詰められた結果、してしまったサイン。
それらから導き出された考えが、
【選択肢】
→なぜオレが?
→ありえない
正直それは考えたことあります。あくまで、ぼんやりとですけれども。
ランマルはなぜケイジに行き着いたのでしょう? 理由を説明してもらいたいですね。
しかし残念なことに、さきほどから質問してくるわりにはこちらの答えに対して無言の反応しか返してこないランマル。
おそらく欲しい答え(アスナロの人間であり、デスゲームにサラを呼んで、クルマダも殺したと認める)を待っているだけで、それ以外で会話する気がないのでしょう。
自分の中で答えを出し切っている人との問答はあまりにも虚無……。
そう思い始めたところで、ついにケイジの反撃が発動します。
「ランマル……キミは嫉妬してるだけだ」
一番近くで守ってきた存在から面と向かって言われる結構な煽り。
もちろんケイジさんとしては単に事実を述べただけなのでしょうけれども、とんでもなく火に油を注いでしまっているような……。
噴火しちゃった。
まさに図星を突かれてキレた感じですね。
確かにケイジさんにあれやこれやと疑いをかけるわりには証拠も無ければ理論立てた説明も無し。
単純に、サラをケイジから引き離したいがためにケイジは悪者であって欲しいと強く願っている……みたいな印象を受けます。
ケイジさん相手になんと無謀な。
今まで結構救ってきたんですけどね……。
ケイジさんには安心安全信頼の実績があります。ランマルは知る由もないですが。
なんならケイジさんは生きているだけでサラにとっては救いなのですぞ。ランマルは認めたくはないでしょうが。
それは例の優勝……サラ以外皆殺しENDのことでしょうか?
急にここだけ笑顔で言っているのが妙に怖いんですが、これは勝ち誇っているからということなんですかね。
ケイジには真似できない、サラのパートナーであるランマルだからこそできる優勝の道がこっちにはあるんだぞ、的な。
そんな優越感も、
たった一言でバッサリ切り捨てるケイジ。
カッコヨ。
口で勝てなさすぎるあまり反論するのを諦めちゃった。
だからケイジさん相手には無謀だと……。
あわや拳での語り合いに発展! ……しそうな流れでしたが、それをケイジが咄嗟に制止しました。
教室に誰かが来る気配を感じ取ったようです。
2人は慌てて隠れます。
サラちゃん! お久しゅう!
こうしてサラ視点に繋がるんですね。
え! あなたが呼んだからでは?!
呼んでおいて「なんで来た」って……そんなことある?
理解できなくてしばらく考え込んでしまったのですが、おそらくランマルは本当にサラが来るとは思っていなかったんでしょうね。
だからわざわざ怪しさ満点の放送をした。
「IDカードを必ずサラ1人で」なんて言っておけば絶対に来るわけないと踏んでいたのでしょう。
それでも全員で来る可能性もあったので、ケイジだけを誘き出す作戦としては考えの甘さが否めない……。
そして実際の敗因は、サラのケイジに対する想いを見誤ったことですね。
サラが1人で教室に現れたことで、その想いの強さをまざまざと見せつけられることになりました。
まさに自分で自分の首を絞める結果に。
ひとまずこの状況を作り出した本人になんとかしてもらうほかありません。
するとランマルは左手を掲げ……
辺り一帯もっくもく。
なるほど、これはランクアップパーツの蒸気噴射だったのだな!
しかし教室全体を真っ白にするほどだと、いつの間にどれくらいの量を飲んだのでしょうね。手術室でガブ飲みしていそう。
あとの流れは知ってのとおり、
真っ白でほとんど何も見えない煙幕の中で、サラとケイジが問答を交わします。
その最中、突如としてバチッと鳴る音。
それと同時にうめき声をあげたサラの、どさりと倒れる音が聞こえました。
慌てて駆け寄るケイジ。
これがサラの最後に見たケイジの姿でした。
そして……
忍び寄る魔の手。
再びバチッと音が鳴り、どさりと倒れる音。
静まり返った教室に、ランマルの狂気じみた言葉が落とされました。
「……閉じ込めておく、あんたは。
……1番最後にしてやるよ……」
ランマルがヤンデレになっちゃった……。
最終章前編Part44(Abルート)はここまで
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