キミガシネ最終章前編Part59(Abルート)です。
最終章前編Part58(Abルート)はこちら↓
ヒトゴロシゲーム
進展:光らない3つのヒツギ
反論できそうな発言を選んで、ミドリの思考をガッツリ妨害していきましょう。
対話バトルスタート!
一緒に火葬システムが発動したところを見ましたからね。
しかしミドリはそれを偽装だと決めつけ、ケイジはヒツギから脱出したものと考えているようです。
ここぞとばかりに絶対に本筋とは関係ないところにツッコミを入れて撹乱していく。
すると当然ながら、
イライラを募らせるミドリ。
まんまとサラちゃんの術中にハマっておる。
サラに思考をかき乱されながらもミドリは、ヒツギ管理システムが正常に作動した事実こそ大事だと主張します。
あのとき流れた犠牲者の映像は、まさに作動したご褒美として仕掛けてあったもの。
つまり映像を見たということはヒツギ管理システムが正常に作動した証拠であり、ケイジが脱出できた証拠でもある……と言いたいようです。
それはいいのですが、そもそもその場にいなかったミドリがなぜサラたちの行動を当たり前に知っているのでしょうか。
そこがどうにも不思議でしたが、おそらく「絶対にそうしたに違いない」という予想前提で考えているのでしょうね。
暴走したメイプルに気付かないわけがないので、
→サラたちがIDカードを抜き取ったに違いない
→ヒツギ管理システムでヒツギを開けたに違いない
→ケイジはヒツギから出たに違いない
厳密には予想というより、そうせざるを得ない状況に追い込んでいたから先が読めていただけな感じです。
だからイレギュラーに対応しきれず、異常にうろたえることとなったのでしょう。
さて、ミドリにとって問題なのはその後のケイジの行動でした。
シンのAIは5階の制御室にしか存在しませんからね。
そう反論すると、「だったらメイプルに聞いた」として勝手に確定されました。
一方的に結論づけて話すあたり余裕がないことの現れですね。いい感じ。
ケイジは宴の情報をメイプルから聞いた、それを前提として話すミドリは次にこう考えました。
自分をワナにかけるために悪だくみを始めた、と。
初耳なのも当然。ミドリ自身「初めて言ったからね」とケロッと返してきました。
火葬システムが作動すれば人間だろうが人形だろうが燃えカスになるため、高熱にも耐えヒツギに残る首輪を判断材料としていたようです。
そしてミドリはケイジの考えを推測します。
「4」は青点灯です。
ミドリの首輪が入っているというのなら、この矛盾をどう説明するつもりなのですかね。
うるさくするためにやっているのでそれはむしろ褒め言葉。
ミドリも黙って考えればいいものをなぜわざわざ自ら燃料を注いで思考妨害されにいっているのでしょうね。まわりは敵しかいないのだから邪魔しかされないのに。
イライラがピークに達してきたところを見計い、サラがトドメの一言を突き刺します。
たったひとつある、ミドリの納得がいく答え。
それは、
ズバーン!!
セリフも決まったところで対話は収束です。
ミドリは始めから、火葬されたヒツギの中には自分の人形と、
制御室に置いた自分の首輪が入っていると思い込んでいたことが分かりました。
だからずっと「4」には赤が出ると断言していたのですね。
しかしその確信もサラによって打ち破られました。
まともに考える時間も与えられませんでした。
唯一すがれる情報はコレだけ。
中に誰が入っているかまでは分からなくとも、「4」にギンがいるかどうかの2択において、それだけは絶対に違うと言える自信はかろうじて残っていました。
しかし、「一番ありえない」「絶対に違う」と信じ込んでいることこそがサラたちの手のひらの上で踊らされているとしたら……?
間違えば死ぬ。
その緊張感と疑心暗鬼に満ちた頭で正常な判断は難しいでしょう。
そこにサラはすかさずヒツギの選択を迫ります。
もはや極限状態。
そんな窮地に立っても背中を支えてくれる仲間などいません。
なにしろ自分ですべて殺してしまいましたからね。自業自得というものです。
苦悩の果てに意を決したミドリが顔を上げます。
「4」!
バカめ! かかったな!
自分で言っていたとおり「4」にギンだけはあり得ないのに、サラの追及によって考えすぎてしまったようだな!
裏をかいたつもりだろうが、「裏など無い」という裏に気付けなかった……それがお前の敗因だ! (急なイキリ)
いざとなるとやっぱり怖いと漏らすギン。
かわいそうに……どうにかしてあげたいけれど何もできない悔しさ……!
50%で死ぬ状況に置かれた時点でもう結構なトラウマものですよね。しかも下からドリル貫通でぐちゃぐちゃにされるかもしれない恐怖は並大抵のものではないでしょう……。
でも大丈夫! 「4」はギンではない!
だから……
ドリル貫通する直前に黒背景で嘆くのだけはやめてもらえませんか。
今までの流れ上、それ遺言タイムでしかないので。
違うよね。
……え?
違うよね……?
無慈悲なドリル貫通。
「4」に入っていた人間は、たったいま確実に死にました。
静まり返る場に、
ひとり笑顔で勝ち誇るミドリ。
それはつまり……
う、うそだ!
そんなわけ……(ガタガタガタガタ)
うおおおお!!! ギンくん勝ったあああ!!!
ミドリが勝利に浸って笑い出すまで声を出さないなんて、お人が悪い!
おかげで天国から地獄に落とされた人の一連の流れを楽しめました、ありがとうございました!
顔を歪めるミドリとは対照的にサラたちは一様に安堵の表情を浮かべます。
そんななか、ギンの意識は「4」の中身に向いていました。
光らないヒツギは、
「2」=アンズ(爆発)
「4」=?
「5」=ランマル(ココア熱)
「7」=ミドリ(ココア熱/元ヒナコのヒツギ)
と判明したので、必然的に「4」は火葬されたヒツギと確定します。
それゆえに中にいたのはケイジだとギンは考えており、自分が助かった代償を恐れていました。
勝負においてはギンを当てるか外すかに重きを置いていたので「4」の中身は一旦お預けにしていましたが、改めて考えるとなると想像したくない展開でしか無いのですよね……。
火葬後にくっついたフタをなんとか外したランマルが生きたケイジを閉じ込めたと考えると、「4」がドリル貫通した今、ケイジの死亡が確定してしまいます。
逆にケイジは別のところに閉じ込められていて無事だとしても、ほかの人間の誰かが死亡した事実に変わりません。
その場合の正体不明の人間が本当に謎すぎるのでそこから先の話が進まず、現実的なのは前者としか考える術が無いのが現状です。
……が、信じたくない……ケイジさんがこんな形でフェードアウトするなんて信じたくない……!
しかし「4」の中身がケイジかもしれないと恐れるのはサラも同じでした。ほかに青点灯する可能性が考えられませんから当然です。
ただ、私とサラの間で知り得る情報に差があるので考え方には少し違いがありました。
ランマルのスタンガン襲撃事件の際、
サラは先に気絶させられたため、ランマルがケイジを閉じ込めようとしていた悪意に満ち満ちた意図を知りません。
なのでランマルがどうこうの考えは無く、ケイジが一度ヒツギから脱出したあとに自らまた入った、と捉えていました。
すべてはミドリをあざむくために。
悟られないようにずっと無言で耐え忍び……。
だとしたらケイジさんがあまりにも健気すぎて目からナイアガラの滝が止まらない。
死ぬ覚悟で強い意志を持ってそれを実行できる人物としてもぴったりですものね……。
でも嫌だ、それは嫌なんだ。分かってくれ、現実よ。
最終章前編Part59(Abルート)はここまで
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