キミガシネ第二章前編Part14です。
第二章前編Part13はこちら↓
信頼売買ゲーム〜2日目・昼〜
アトラクション
憩いの場
撃墜ハエ叩き
参加人数:2人
報酬クリアチップ:★★
難易度:ふつう
相手が召喚した敵がわらわらと襲ってくる。全て撃ち落として、3人の召喚士を倒したらゲームクリア。
選べる相棒:カンナ、ナオ、ギン
カンナ《難易度:ふつう》
カンナを操作時、召喚される敵の数が減る。
ナオ《難易度:ふつう》
ナオを操作時、攻撃を受けるまでの制限時間が増える。
ギン《難易度:ふつう》
サラを操作時、ギンの応援でたまに体力を回復してくれる。更にギンのアイコンをタッチしても体力を回復してくれる。
虫使いが複数の虫を放出してくるので、制限時間内にすべてタッチして撃墜するゲーム。
かわいいのでギンくんを相棒に選びました。
1戦目は、ハンドパワーマントマン。
5体のハエを7秒以内に撃ち落とす×3回。
最後にボス(ハエの親分)を集中連打して終わり。
全体的に動きがゆっくりめなので適当連打でもなんとかなります。
2戦目は、意外とかわいい青魔道士くん。
7体のアメンボ? を7秒以内に撃ち落とす×3回。
個人的に一番厄介なのがコレでした。
WだかVだかの形をちぐはぐに動くんですが、わりと俊敏で結構すり抜けられてしまい、ムキーとなることも多々。
ボスは……なんだろうコレ。ドラゴンボールのセルみたいな柄。
よくよく見ると中央に人の赤ちゃんみたいなシルエットが……。謎い物体。
大して動かないので連打しやすく、ボス的立ち位置のわりにボーナスエネミー。
3戦目は、スタイリッシュカオナシ。
9体の……って、これも一体なんなんだ……ハエでも無ければ虫ですら無い。
モウセンゴケかな? もはやハエとして叩かれる側ではなく、ハエを喰う側の食虫植物ですけどw
9体の青いうにょうにょを7秒以内に撃ち落とす×3回。
数は一番多いんですが、動きのパターンが分かりやすくて意外と楽に倒せます。
左右に1個ずつ□の枠があるような感じで、その軌道上をくるくる辿っているので、待ち伏せ連打も可能で楽チン。
ボスは……完全に食虫植物w
どう見てもハエとして叩かれる側より、ハエを喰う側じゃないですか。この凶悪なフォルムは、ハエトリソウよりハエ捕りそう。
それにしてもハエ要素が1戦目にしか無いという。ハエ叩きとは(哲学)。
このボスも2戦目のボス同様、あんまり動かないので集中連打で楽勝です。
なんか……全部ボスのほうが弱い。
相棒は誰でも良さ気です。
オススメは、カンナとナオの2人。
カンナなら、すべてのザコ戦の数が2体ずつ減る(3体→5体→7体)ので、楽々。
ナオは制限時間が4秒プラスされる(11秒)ので、これまた楽々。
数をとるか時間をとるかはお好みです。
ギンも悪くはないんですけどね。唯一、サラ操作時にも影響のある能力ですし。
ただ、カンナやナオのように直接的にゲームを楽にする能力ではないので一歩下がった位置に置いています。凡ミスを回復してくれたらいいや感で使うのに最適。
たくさんのハエがサラたちに襲いかかり……
カンナver.
ナオver.
ギンver.
スチルが見たくてやっているとはいえ……わざと死なせるの本当に辛い_:(´ཀ`」∠):_
ギンくんとクリアすると、
ああ〜かわいか〜(デレデレ)。
ギンとクリアチップを分けっこします。
交渉
ロビー
交渉時間
メダル30枚の交換を求めるレコ、同じく30枚の交換を求めるナオ、珍しくメダル交換抜きで雑談を持ちかけるQタロウの3人。
雑談回収なのでQタロウを選びます。
【選択肢】
→少し内容を聞く
今まで腰を据えて話したことが無かったため、時間がある今こそとの考えのようです。
確かに、9人のなかで一番疎遠に感じるのがQタロウです。会えば友好的なんですが、いかんせん会う機会が少ない。
探索中ですら、ろくに見かけませんからね。おそらく現時点でさえ、ジョーにもカイさんにもスクリーンショットの数は負けているかと……。
Qタロウのイベント無さすぎ問題。
【選択肢】
→話し合う
Qタロウはサラの体調を気にかけてくれます。
野球用語を交えながら励ましてくれますが、野球に詳しくないサラにはちんぷんかんぷん。
話は、Qタロウが野球選手であることに移ります。
ケガで2軍にいるQタロウですが、下手すれば戦力外通告を受けてもおかしくないほどらしく、不満どころか2軍にいさせてもらっていることに感謝していました。
以前に聞いたとおり、Qタロウは孤児院育ちなため、スポーツに詳しい親がいたわけではありません。
指導者に恵まれたわけでもなく、努力とパワーのみでプロにまで登り詰めた努力型です。
それゆえに、一流に対抗するなら練習しかない、と身体を酷使し過ぎた結果、晴れ舞台を前に身体を壊してしまいました。
無理が祟ったことを身を持って思い知ったQタロウは、サラにも無理はせず体調管理はしっかりするようにと諭します。
「美味しくて健康的な食事! 適度な睡眠! 運動!」
まるで教師なようなQタロウに、サラは思わずかしこまって返事をします。
そうか……Qタロウは親がいないから、すべてのことをきっちりと自己管理してきたんでしょうね。
見た目のわりに現実主義なのは、それが影響しているのかもしれません。
ふいに「親は好きか?」とサラに問います。
サラが頷くと、Qタロウはやはりと言った顔つきを覗かせました。
孤独な人と愛された人の違いは、匂いでわかると言います。
サラからは、もちろん愛された人間の匂いが。一方で、カイからは孤独な人間の匂いがした、と。
カイのことはよく知らないものの、同類として遺志は汲んでやりたい。その想いが、Qタロウを突き動かしていました。
カイのことになると、やたらと熱くなっていたのはそのためだったんですね。
Qタロウ……なんていいヤツ……。
って、人がしんみりしているのをよそに急に恋バナを持ち出してきたw
それ、何かの集まりのときに親戚のおじさんが年頃の女性に言ってウザがられるやつですよ! warning!
でもQタロウも真正面から聞いてきましたけど、「あなたです」って返されたらどう反応するんでしょうね? ちょっと気になるw
「学校に1人くらいおるぜよ!」とグイグイ攻めてくるQタロウ。
【選択肢】
→いません
→答えません
→みんな大好きです
ちょっと遊んでみましょうか。
ほのかに「いる」ともとれるような、想像力をかき立てる返事。
「答えません!!」
すると、まんまと「いる」と捉えたQタロウ。
THE親戚のおじさん。
女心をわかってないですなw
「私は用があるので、これで!」
堪りかねたサラは、そそくさとこの場を去ります。
逃げたサラを、どこかおもしろそうに見届けるQタロウなのであった。
交渉終わりに主人公が逃げ出すってなにごとw
いつもなら「これで話し合いは終わりだな」と心の中でつぶやくサラも、今回に限っては「これで話し合いは打ち切りだな!」になっているほどw
サラの可愛いところが見られましたし、サラには悪いですが私としては楽しい話し合いでした。
恋バナとなるとサラも慌てふためくんですね〜(ニヨニヨ)。
偽り
ロビー
さてさて、あれからどう逃げてどれくらい時間が経ったのか。
サラ再びロビーに戻ってきました。
そろそろカンナの姉が遺したスマホを回収しに行くべきだろうと思い立ちます。
絶対にカンナにバレるわけにはいきません。
慎重にあの部屋へと向かいます。
荒れた廊下
ソウたちも話し合いは終わったのでしょう。
もう姿は見当たりません。
カンナの試練の部屋
なんとか誰にも見つからずに来られました。
あとは探すだけ。
……のはずが。
ベッドの下をくまなく探しても、スマホはどこにも見当たりません。
「何を探してるの?」
突如として、背後から声がかかります。
おそるおそる振り返ると……
SITTETA!
そうでしょうね! その場ですぐに回収できなかった時点でいろいろと察しましたわ!
驚くサラに、「図星かな」と笑ってみせるソウ。
【選択肢】
→返してください!
→中を読んだんですか!
→どうするつもりですか!
返せー!
「災いの種……だからかな?」と、ソウは何かおもしろいオモチャでも見つけたかのような面持ちで、答えます。
中を読んだのかとサラが問うと、意外にもすんなりと認めました。
ソウが気になるのは、誰がまいた種か、その一点に尽きるようで、いわくありげな視線をサラに送りつけます。
……まるで、既に真相は見抜いたと言わんばかりの不敵な笑みを携えて。
めちゃくちゃサラのことを疑ってそう。
やけにご機嫌な様子のソウは、スマホの謎について自分なりの推理を披露しだします。
「死にたくない人間がさ……早々に諦めて、メッセージを残すかな? それも……改行や変換まで、しっかりやっちゃってさ……」
本当それなんですよ。
タイムリミットの数秒前に諦めて、恨み言を2、3文字(死ねとか人殺しとか)残す程度なら現実味があるんですが、うだうだ書きすぎなんですよね。
つまり、答えはひとつ。
この文章は偽造された物。
と、ソウは断定します。
どの口が言うのか。
メインゲームで散々サラに悪意の塊をぶつけてきたのはどこのどいつですかね。あなた、サラに「君が死ね」って言ったの忘れて……
あっ、忘れてるんだった! ナオに殴られたあたりまでの記憶しか無いことになっていましたね(棒読み)。
都合の悪いことだけすっぽり忘れたことにしやがってぇ……。誰かー! 五寸釘もってきてー!
( ゚д゚)ポカーン
ソウは、カンナを追い込もうとしている悪意の塊を……いたぶるためには何でもやる最低な人間を、サラだと名指ししてきました。
やだ……反吐が出ちゃう。
本当にサラがあの酷い文を作り上げたと、本気でそう考えているとは……。
いや、疑うくらいならいいんですよ。状況的に疑われても仕方ありませんから。
ただ、悪意の塊だとか最低な人間だとか……その言い方からして今までのサラを見てきてなお、何かの間違いである可能性をまったく考慮していませんよね。
仮にも記憶喪失中のソウでしょう? パスワードが「chidoin」なことすら解けていないソウでしょう? その頃のソウが、何を根拠にサラは悪だと決めつけてくるんでしょうか。
ソウの行動はまるで、嫌いな相手がしたことだから間違いないと言わんばかりに薄いんですよ。
しかもなぜそこまで嫌われているのかの原因が不明という始末。サラからすれば、ただの偏見です。
そんなヤツに状況証拠だけであそこまで決めつけて、けなされる筋合いはありません。
【選択肢】
→カンナに見せないように隠した
→見せるつもりなら拾ってた
→言いがかりだ!
言いがかりも甚だしい! 因縁をつけているだけに過ぎない!
反論するサラに動じることもなく、ソウは至って平然とした態度で受け流します。それどころか、サラを疑っている、とまでハッキリと口にしました。
ソウにとってこのスマホは、サラの秘密であり悪事の証。ようやくつかんだしっぽなのだと信じて疑いません。
「絶望的で最悪なメッセージ……今度こそ本当に心は破壊される……」
憶測だけで語られても……。
ドヤ顔推理を披露するなら、有無を言わせない確たる証拠を見つけてからにして欲しいものです。
しかし、もはやソウの中では犯人=サラで固まってしまっています。
そのサラが何を言ったところで、ソウの耳には届かないでしょう。自白以外は。
思い込みで犯人扱いされ、挙げ句の果てに笑いながら「ムシズが走る」とまで言われる始末。
その言葉、そっくりそのままお返ししたい。
怒りに震えるサラを前にしようともお構いなし。なおもソウはあざけるように言葉を続けます。
あるいは絶望させたカンナに手を差し伸べることで、依存させるつもりだったのか、とさえ……。
「いい加減にしてください!!」
ついにサラの堪忍袋の緒が切れました。
途端、ソウから笑みが消え失せます。
「メインゲームの時から……ずっと思っていた」
とうとう記憶喪失偽装を白状しました!
が、今はそれよりもソウの抱くサラへの不信感について疑問を呈したいところです。
最初の頃ならまだしも、メインゲームの時点ですらサラの信頼を疑う心境がいまいち理解できません。
サラの功績をザッと述べても、
- ロシアンルーレットを死亡者0でクリア
- すべての人形の手足を発見
- 檻に閉じ込められたギンの救出
- 正気を失ったナオの説得
- 2Fの部屋の暗号もろもろ解除
非協力的だったわけでもない、役に立たなかったわけでもない、迷惑をかけたわけでもない、悪意を見せたわけでもない。
それでいてメインゲームまでにこれだけ頑張っていれば、普通に信頼を勝ち取ってもおかしくありません。
ジョーとカイは言うまでもなく、上述した関係者のケイジ、Qタロウ、ギン、ナオを含めれば6人。そこに、女性・子ども贔屓なところがあるレコを含めれば7人。
思慮深く見識のあるミシマ先生も含まれるでしょう。少なくとも半数以上はサラを好意的に見るはずです。
あとは信頼されていないカンナ、ソウ、アリスが残るのみ。
普通に妥当な信頼の得方ではないでしょうか。
少なくとも、ロシアンルーレットをさせられているメンバーをよそに隠し部屋を見つけたまま戻って来もせず、以降はパソコンぽちぽち引きこもりしていただけの人に信頼どうのこうの言われる筋合いはありません。
むしろ下手に情報を得たがために、パスワードでサラを疑って鍵番を殺しかけるし、メールを誤読してカイを陥れるし……利敵行為しかしていないんじゃないかってくらいです。
もう本当になんなのこの人……。
記憶喪失についても、
「しょうがないでしょ? クリアチップを手に入れるためには、孤立しちゃダメなんだ」
自業自得でしょうが! まさにレコの言っていたとおりでした。
でも今は余裕ぶっていますけど、信頼売買ゲームのルールを盗み聞きしたときは「あ、やべ……孤立する」と内心焦っていたと思うと……なかなか笑えます。
このゲーム内容も既に知っていた可能性もありますが、どのみち自作自演に奔走したことは明らか。
みんながソウを探し回っている間もずっと、寝室で気絶のフリをして見つけれくれるのを今か今かと待っていたわけで。健気だわぁ。
もちろんサラを騙せるとは思っていなかったようですが、ソウにとっては1人だけでもお人好しがいれば十分でした。
心配していたのがバカみたいだとサラは憤ります。
むしろ心配してあげていたとか優しいな……。
ソウは、今更仲良くなんてできないんだからいいじゃん、と開き直ります。それでいて、みんなの前でだけはこれまで通り演じてあげると言います。
ずいぶんと恩着せがましい言い方に引っかかりましたけど、演技をやめる=スマホの悪事をバラす、という脅しの意味合いがあるということでしょうか。
大した証拠も無いからどうでもいいのに。
嘲笑するソウを睨みつけ、サラはただひとつ心に決めます。
今はただ、あのスマホを取り返すことを。カンナのために破壊することを……!
その厳しい表情を受け、「サラの本性はそっちなの?」と、ソウは尚も煽り立ててきます。
【選択肢】
→力尽くで奪い返す
→何もしない
何もしないなんて選択は無い!
相手は虚弱体質のフリーターだ! 元剣道部のキレがあればいける!
サラは一瞬の隙を突き……
それは意外なほど上手くいきました。
非力なソウの抵抗は、とてもか弱いものだったのです。
本当に女子高生に負けるとは……。
しかし、想定外なことがひとつだけありました。
文面に意表を突かれたサラは、再びスマホをソウに取られてしまいます。
ソウがメッセージを変えた……? カンナが傷付かないように? なぜ?
思えば、カンナには甘い気がします。
サラたちの目線では、ソウはカンナをメインゲームで利用したと結論付けられましたが、もしかしたら1人では生き残れそうにないカンナに助け舟を出したのかもしれません。
メインゲームの内容を知っているからこそ、現状のカンナでは犠牲者に選ばれかねないと踏んで。
そこまでしてカンナを守ろうとする理由が不明ですが……なにか深い事情でもありそうですね。
ソウは一息つくと「……キミの思い通りにはさせない」とだけ残し、去って行きました。
部屋にひとり残されたサラは、悔しさのあまり歯噛みします。
何度も何度もソウにかきまわされてしまったことに苛立ちを隠せず、失意のまま部屋を後にしました。
なんか、悪いヤツがちょっと良い事したらめちゃくちゃ良く見える的な効果を発動させているのかもしれませんけれども。
私は忘れない。
これをわざとやったことを忘れないからな。
第二章前編Part14はここまで
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