キミガシネ最終章前編Part9(Abルート)です。
最終章前編Part8(Abルート)はこちら↓
ヒトゴロシゲーム
探索
5Fエレベーター前
予想に反して、何事もなく着きました。
……と言うことは、Qタロウは左に乗ったんですね。
たかだか1Fの別れくらいで「久しぶり」って、おおげさな気もしますが。
ほかの人たちもどちらに乗ったのか地味に知りたいところですが、Qタロウとソウ以外は明らかにされません。
そうですね〜、左とか特に(にっこり)。
ソウってサラを嫌うわりに、わざわざ反抗するところを見せつけたり嫌味を言いに来たり……構ってちゃんすぎてめんどくさいw
あいにくサラはそんなに暇じゃないんですよ!
ソウの相手ばかりもしてられないので、探索開始です。
ここからのエレベーターは、下の階にだけ動くようです。今のところ行き来できるのは4Fと5Fだけっぽいですね。
落ちている紙切れを拾いあげます。
『皆様お元気ですか? ボクはとてもヒマで、このようなお手紙を書きました。マップを贈りますので、早く会いに来てくださいね。ミドリより』
5Fのフロアマップ、ゲットだぜ!!
明らかにケイジさんが関係しそうな部屋がありますが、まずは隣接するマップから。
先に4Fと同じロッカールームらしき部屋に向かいます。
5Fロッカールーム
ロッカールーム再来です。
宙吊りがよほどトラウマになったようで、ハヤサカはロッカールームを見るなり縮み上がりました。
4Fと違って、未使用と思えるほどにキレイな部屋です。
相変わらず閉まったロッカーは開けられません。
中央にある棚のようなでっぱりの下段、そこにはトランシーバーが置いてありました。
トランシーバーを入手。
もう片方あれば、連絡を取り合うのに使えそうです。
マイの些細なマネごとでしたが、
『はーい、こちらミドリだよー。殺す方法は思いついたー?』
トランシーバーから返答がありました。
驚いて声をあげるマイ。
『ふふふ……またねー』
マイをからかっただけなのか、大した用は無かったようでミドリはおよそ会話する気があるとは思えない質問だけ残して颯爽と消えていきました。
かわいそう。
今ので片方のトランシーバーはミドリが持っていることが証明されました。
では次に上段、そこには小型のスピーカーのような物が備え付けてあります。
取り外し出来ました。
なら声が録音されているかもしれません。
サラが裏にスイッチを見つけました。押してみます。
ボイスデータ
「……これは最初の試練。制限時間は5分。それまでに部屋を出なければ、命を失う。
あなたはひとりじゃない。目に見えぬ誰かと、運命をつながれている。しかし、つながりを拒み、裏切る意志を持てば、安全に出ることもできる。
心の声に従え。」
内容はこれで全部です。
やはりこの部屋は、最初の試練で使われたということでしょう。
そこに考え至ったところで、突然サラの頭に痛みが走ります。
思い出そうとするとすればするほど、それはひどくなる一方で。
サラの脳裏にチラつくのは、あのときの試練。
──逃げちゃダメだ……私は……誰かと……2人で……。
しかしあまりの痛さに断念します。
ケイジは優しい言葉をかけてくれます。
しかしサラは内心、うやむやで済ませてはダメなことだと気付き始めていました。
ソウはボイスデータにある試練内容を受けた者を探していました。
とのことで、誰の試練なのか特定はできません。
アリスはひとり険しい表情を浮かべ、Qタロウに心配されます。
何かに気付いている!
もしかして、5Fのロッカールームと4Fのロッカールームはシンクロしていたものかもしれません。
それがボイスレコーダーの「目に見えぬ誰かと、運命をつながれている」という意味。
そして、「つながりを拒み、裏切る意志を持てば、安全に出ることもできる」とあることから、5Fの人は裏切ったのでしょう。
そしてそれが引き金となり、4Fのギミックが発動した……と。5Fのロッカールームがキレイなのもそのため。
5Fの人が生存者ならば、サラたちの中で最初の試練が判明していない者の中にいると限られます。
完全不明組 アリス、ギン、レコ
一部判明組 ソウ、Qタロウ
除外 カイ
この6名。
一部判明組は、判明した部分だけでは試練内容が軽すぎて半信半疑な者たちです。
ちなみにカイさんは試練自体してなさそうという理由。
そして反応を見る限り、この5Fの人とはアリスが濃厚な気がします。
ボイスレコーダーに「誰かと運命を〜」と、ただ言われるだけでは正直ピンと来ませんし、それより5分後に迫る死のほうが怖いもの。
代わりにその誰かが死ぬとも言っていませんから、深く考えず安全に部屋を出たものの、今になって真実(自分の行動が誰かを死なせたこと)に気付かされた……そんな反応に見えます。
一方、4Fの犠牲者はおそらくヒナコ。
4Fと5Fの人は、先に裏切ったもん勝ちな試練をさせられていたのかもしれません。
そしてヒナコは、やってきたノエルが「運命がつながれていた人」だと勘違いした……これがヒナコの犠牲者のビデオの真相でしょうか。
う〜ん、奥が深い。
今のサラには思い出すのもツラい最初の試練。
しかしこれも記憶に関することならと、改めて話し合う必要性を感じました。
ボイスレコーダーを入手。
次は、エレベーターの右隣の教室らしき部屋に向かいます。
抜け落ちた記憶
教室
机の上にぽつんとあるカバン。
よく見るとサラの学校のものでした。
ランマルがカバンを開けます。
その中には……
oh...
なぜこんなところに……。
選択肢次第ですけど、サラかギンが持っているはずですよね?
ギンが持っているパターン↓
サラが持っているパターン↓
選択肢で所持者が変わるのなら2人が怪しい線は消えますが、そうなると組織が別で用意したということに。
まったく同じものを組織が必死になって探して集めたのだとしたら滑稽で笑っちゃう。
ランマルは、ゆるい犬のキーホルダーを不思議そうに見つめます。
事情の知らないランマルにとって、その意味など分かるはずもなく。
重要な物なのかと尋ねるも、ケイジは「いいから……」と言葉少なに圧をかけます。
サラは犬のキーホルダーのことも忘れてしまっていました。ジョー関連のものは、きっとすべて。
そのためそれが何なのか不思議そうに尋ねますが、ケイジは口をつぐみ答えません。
サラの知らなさそうな態度を見たランマルは、サラのものではないと判断し、迂闊にあの名前を口にしてしまいました。
ケイジの怖い顔にランマルは焦りを覚えます。
おずおずと、ミドリに少しだけ聞いたことを明らかにしました。
ジョー。
サラは名前を聞いても誰か分かりません。不思議と……知りたいとも思えません。
まるで脳がフタをするような感覚に陥ります。
事情を覚えていないサラですが、ケイジからどこか怒りの感情を汲み取りました。
次に着目したのは左にある本棚。
緑色の本が置いてあります。
が、やたら目立つな……とサラが感想を思うだけで終わり。
のちのち必要になってくる系のアイテムでしょうか?
今は放っておきます。
次は黒板に貼ってある紙。
同意書?
またもやアリス関係?
……かと思いきや、続けてケイジまでもが目を見開いて衝撃を受けていました。
Qタロウも、見覚えがある、とハッキリと口にします。
「このため……だったのか……」
ちょっと待って。サラさん置いてけぼり。
サラだけ、なぜかミドリとは「初めまして」の関係でしたからね。なにもピンときません。
みんなが過去を思い出すたびに、サラさんはひとりぼっちですよ。さみしいもんです。
アリス、Qタロウ、ケイジの3名は、あと一歩で思い出せそうなところまできています。しかし肝心な部分が全部もやもやしていました。
進めばわかるということだろう、とケイジは結論を出します。
いや、今言えよ。
……というツッコミはしてはいけない空気だろうか。
どう見てもソウは思い出していますし。誰か問い詰めてくれたらいいのに……。
教室の情報はこれだけです。
次は、教室の上にあたるコピー機? のようなものがある部屋へと向かいます。
ハヤサカの秘密
オフィス
来るなり真っ先にハヤサカが声を上げました。
この部屋に見覚えがあるのでしょう。ハヤサカが勤めていた会社でしょうか。
奥に並ぶ棚には、書類と医薬品のようなものが入っていました。製薬会社?
一番左の手前にあるモニター横には、黄色い本が置いてあります。
裏には『期限を守って返却して下さい』と書かれてありました。
これは……ふわふわした部屋で見た赤い本と何か関係がありそうですね。
さて、気になる電源のついた中央のパソコンをチェックします。
どうやらこのデスクにピンときている模様。
覗き込むと、そこには画像が表示されていました。
何の画像かというと……
サラの写真。
それだけではありません。
身長、体重、血中の成分、アレルギー……。
まるで健康診断表のように詳細がつづられていました。
大変、サラちゃんの個人情報が晒されている(今この瞬間)。
さすがにサラも自分の身体の詳細をじろじろと見られるのは耐え難く、1回見るのをやめるよう声を大にして呼びかけました。
いたいけな乙女心にダメージが。
何か事情を知っていそうです。
【選択肢】
→問い詰める
→冷静に聞き出す
これはなんなんだ! 正直に答えたまえキミ!
サラが問い詰めると、ハヤサカは慌てふためきながら「好きで調べてたワケじゃない」と答えました。
このおっちょこちょいさんめ。
口を滑らせてしまったハヤサカは、観念して白状します。
ハヤサカの勤める会社は医療系の機材や情報を扱っており、その仕事の関係でアスナロの男と知り合いました。
アスナロは表向きにはクリーンな研究をしている健全な企業。しかし、どうもそれには裏の顔があるらしいことを知り得ます。
裏家業と繋がっていて違法な薬品を製造し、そのスジで流していたり……中にはドラッグや安楽死の薬なんてウワサもあるほどです。
そして、口には出せないような人道的ではない研究も。
今にして思えば、人間を複製するための研究だったのだろう、とハヤサカは推測します。
つまり、その研究のためにハヤサカはサラの……それだけではなく全員の情報を調べるように言われ、データを渡してしまったのです。
そこにはもちろんダミーズも含まれます。
それほどまでに彼らの力は強大だと言います。
この社会の闇を操っていると言っても過言ではないほどに。
誰よりも激昂したのはクルマダでした。
クルマダの威圧に、ハヤサカは完全に見がすくみます。
サラが仲裁に入ろうとしたとき……
おはよう!
ギンの意識が戻りました。
おんぶされていることに驚いたギンは、早く降ろすようにとハヤサカに命じます。男の子のプライド?
地面に降り立ち、状況を把握するように一拍置くと、その顔に笑みを浮かべました。
返答に困るハヤサカに代わってケイジが答えます。
圧倒的大人……!
ケイジの優しい嘘によりギンはニッコニコの上機嫌です。
ハヤサカは戸惑いつつ、たどたどしいながらもギンへとお礼の言葉を送りました。
ついさきほどまでピリピリしていた空気はどこへやら。
ギンのおかげで払拭され、すっかり和やかな雰囲気です。
クルマダもバツが悪そうに引き下がりました。
なんとか一命を取り留めたハヤサカは「助かったよ……」と空笑いを浮かべます。
Qタロウだと「ツバつけときゃ治るぜよ」とか言って、ためらいもなく自分のツバをつけてギンにめちゃくちゃ怒られそう(偏見)。
ケイジの言葉にハヤサカは疑問を浮かべます。
スーツメガネという呼び名からして、そこに良い感情があるとは捉えていませんでした。
ケイジはそのスーツメガネという呼び名でピンと来ます。
あー、ミシマ先生!
言われてみればスーツにメガネですね。でもミシマ先生はそれらをかき消す勢いで個性に溢れていたからな……。
高校教師なのにどう見ても外見がマッドサイエンティストだもの。
ギンは「おっさん」と呼んでいましたっけ。
そんなミシマと、短い間でしたがギンは一緒に行動していました。酒場を探索していましたね。
ミシマは首輪により死、今も彼の頭部は見つかっていません。
ギンにとってみれば会話を交わした人間が、初めて目の前で死んだのです。
『助けられなかったのか……?』そんな悔いがあるんじゃないか、とケイジはギンの心境を推し量りました。
ハヤサカは、ギンが自分とミシマを重ねていることに気付きます。だからこそ守ろうとしてくれている思いにも。
「私は……もう人間ですらないのに……!!」
本当に人間じゃないのか怪しいですけれども。
人間なのに人形だと洗脳されている可能性も。
ハヤサカは言葉を失ってしまいました。
はてさて、一通り話は終わりました。
次は、お隣の本の部屋(図書室かな?)に向かいます。
最終章前編Part9(Abルート)はここまで
最終章前編Part10(Abルート)はこちら↓