キミガシネ最終章前編Part1(Abルート)です。
第二章後編Part25(Aルート)はこちら↓
最終章開幕
Abルート
Abルートは、アリス生存+ソウ生存のルートです。
サラ以外の女の子が軒並み消えてしまった。
逆ハールートですね、やったー(棒)。
忘れ去られたモノ
──なんだろう……何か……忘れてしまっている気がする……。とても……とても大切なモノを……。
──ねえ、ケイジさん、教えてください。
──本当に……?
──ううん、頭はとてもスッキリしてるんです。
──でも……。
──覚えていたいんです……ここであったこと……すべて……。ナオさんや……カンナ……犠牲にしてしまったみんなのことも……。
「なら、立ち止まって考えちゃダメだ」
──……はい。
待ち人
ロビー
残された時間は5分。
それまでに上の階へ進まないと、首輪が作動してしまうようです。
あまり余計なことをしている余裕はありません。
早いところ行ってしまおうと急き立てるQタロウの意見に、アリスも乗りました。
わざわざ待っていたんですね。
そんなことしなくても、時間切れ死なんてしょうもない死に方をする人間でもないでしょうから、心配しなくてもいい気はします。
しかしギンは、もしもの事を考え躊躇していました。もし置いていって死んでしまったら……。
そんなギンの心配をアリスは「あり得ないな」と切り捨て、むしろ先に行っていてもおかしくないと返しました。
アリスに同意です。それくらいの考え方で十分でしょう。
一方でサラは、ギンと同じく気にかけており、みんなと顔を合わせるのが嫌なのかもしれない、と考えていました。
アリスなんて最初の頃、散々ワガママだったのに今更そんなことを気にするんですねw
それにしても、まさかギンくんが危険を冒すとは。
どこにいるかも分からない人を5分以内に見つけて戻ってくるってかなりハードモードですぞ……。
絶対探さなくていい(根拠の無い確信)。
逆に考えてごらんよ。探してもらわないと死ぬ程度の大人って……ものすごくマヌケじゃない?
「騒がしいね……」
そうこうしている間にご本人登場。
不機嫌で冷めきったような表情で現れるかと思いきや、意外にもヘラヘラモード。
結構こじらせているだけに、本心を出したら負けみたいに考えていそう。
命のかかった5分なだけに、ギリギリで現れたソウをアリスはとがめました。
そんな見え透いた化けの皮を被られても。
笑顔なんてできるワケがない、とQタロウは気まずそうに顔を伏せてます。
そんなQタロウに当て付けのごとく、自分の笑顔をアピールするソウ。
まるで今思い出したかのように、ソウはカンナの事に触れました。
「まぁ残念だよ……あのメインゲームでカンナはせっかく身代を手にしたのに……」
え? カンナには終始身代は渡っていませんが……不正が無ければ、の仮定の話でしょうか。
だとしてもソウ……残念ながらカンナが選ぶのはキミじゃない。
そんなの、カンナが死を覚悟で身代を奪ったのを考えれば誰だって分かることです。
ソウだって本当は気付いているでしょう。
投票の直前であれだけ取り乱した姿を晒しておいて、こうもしれっとできるのは逆にすごい。
でも痛々しい子を見る空気になっちゃう……。
なんかこう……ウソだってバレバレなのに本人は気付いていなくて、一生懸命ウソを塗りたくって虚勢を張っている姿を見させられている感じ。
耐えがたい……耐えがたい苦痛……!
そのおままごとに付き合わされるこっちの身にもなって欲しい。
ソウの話を聞いたケイジは、おもむろにくつくつと喉の奥で笑いました。
「哀れだねー……もしそんな世界があったなら……」
SO RE NA!!
ケイジの渾身の一撃!
ソウは 126705ダメージ を負った !
ケイジさん、めっちゃ煽りよるじゃないですか。
メインゲーム後のブチ切れソウを見る限り、本当に何をしてくるか分からないので、なるべく波風を立てずに進行したいんですけども……。
言われるまでもなくカンナがどうしたかなど分かりきったうえで発言していたソウにとって、図星をついてくるケイジの言葉は耳の痛い話でした。
ソウは困窮した表情を浮かべ、言葉に詰まります。
ケイジはソウの本心は見てとれると言わんばかりに、心境を言い当て始めました。
自分の命すら捨ててカンナを守ろうとしたソウ。その行動は理屈ではなく、ソウ自身の心の叫び。
そして、ケイジ達はそれを妨害した形になります。
さすがはケイジさん。鋭い。
それが分かっていながらも、この先のためには協力し合っていかなければならないことを伝えます。
それはカンナも望んでいたことです。
「みんなで……仲良く」と言われましたから。
しかしその思いは届くことなく……。
ソウは反論するでもなく、さっさと話を切り上げて次のフロアへ向かうことを促します。
それでもまだ引き留めようとするケイジに対し、からかうように返しました。
「……おかしいなぁ、ケイジさん」
予想外の返答だったのか、ソウは何も返すことなく黙り込みます。
少しの間そうしたのち、無言のままひとり先に次のフロアへと歩いていってしまいました。
ソウに同情しているのか、ギンくんの擁護が目につきますね。
肩入れする気持ちも分かりますが、利用されそうで怖い……。
さて、ソウが次のフロアへ行ったのが確認できた今、3Fに居座り続ける理由もありません。
サラたちもようやく移動を始めました。
……しかしまぁ、時計も無く5分後に死が迫っている状況で長々と話し込むもんだな〜とw
ソウを待つにしても次のフロアで待っていればよくて、ソウが来たなら来たで「とりあえず先に進もう」ってなりませんかねw
たった5分よ? どん兵衛にお湯を入れて待っていたら死んじゃうのよ?
生死の瀬戸際にいるわりにはみんな悠長というか根性があるというか。
ギリギリのギャンブルを楽しむサイコパス並の神経を兼ね備えているんじゃなかろうかと疑いたくなり候。
そんなこんなで。
開かれた扉の奥へと突き進みます。
この先はサブゲームの会場だったはずですが……。
未知のフロア
逆さまな空の階段
扉のむこうは、不思議の空でした(『千と千尋の神隠し』キャッチコピー風)。
変わった空間ですね。空が逆さまになっています。
そしてそんな空へと続く階段。
……天国への階段かな?
いや……空が逆さまということは、階段は地上に向けて続いているということで、それはつまり……
Go to hell.
OMG...
ギンくんから純粋さが薄れていくw
でも……これはこれでヨシ(控えめなガッツポーズ)。
ジト目もかわいい。よく見るとニャーちゃんもジト目なのがまたイイw
以心伝心の高性能猫型ロボッ……じゃなかった、クッション。いったいおいくら万円するのでしょう。
人はそれを成長と呼ぶ。
それにしても、背景は映像だとしても階段は本物ですよね。
サブゲームで来たときは、真っ暗で分かりづらかったとはいえ密閉空間に見えたものですが、どこからこんなに大きな階段が……。
干渉室みたいにせり上がり式で出現したんでしょうか。
どれだけ怪しくとも、引き返せば死ぬだけですから登るしか選択肢はありません。
サラたちが登り詰めた階段の先には、背景と同化したドアがありました。
おそるおそる中に踏み込みます。
真っ暗な通路
その先は真っ暗闇。
ゆっくりと慎重に進んでいるとはいえ道は長く、おそらく通路のような場所です。
はぐれていないか、時々チェックするケイジ。
「大丈夫ニャン! しっかり前の人の服つかんでるワン!」
「なるほどな……背中がグサグサすると思ったらギンの爪ぜよ!」
ギンくん、Qタロウの背中を血まみれにしていて笑う。悪意なき傷害事件。
一方で、急にイキりだすアリス。
「ククク……貴様ら、この程度の暗闇が苦手なのか……?」
「ロッカーに閉じこもってた人は、言うことが違うニャン」
ロッカーに閉じこもってた人↓
ギンくんのほうが一枚上手でしたねw
束の間の楽しい掛け合いにほっこり。
そうこうしていると、前方にうっすらと灯りが見えてきました。
最終章前編Part1(Abルート)はここまで
最終章前編Part2(Abルート)はこちら↓